丸くなって眠る姿を見ると、つい撫でたくなります。けれど、眠っている犬を触る必要がなければ、そのまま休ませるのが基本です。「何時間待つ」という決まりはなく、自分で目を覚まして動き出すまで待ちましょう。必要があって起こすときは、体にいきなり触れず、まず少し離れたところから声をかけます。
眠っている犬には、まず触らず見守る
犬が眠っているとき、飼い主さんにはかわいらしく見えても、犬がどれほど深く眠っているかは外から決められません。眠っているところを撫でれば必ず嫌がる、あるいは必ず喜ぶ、とも言い切れません。
そのため、触れ合いたい気持ちはいったん置いて、起きるまで待つのが穏当です。犬が自分で目を覚まし、頭を上げたり、体勢を変えたりしてから、いつもの様子で近づいてくるかを見ます。起きた直後も、すぐ抱き上げたり顔を近づけたりせず、犬が動き出す余地を残してください。
起こす必要があるときは、距離を保って声から
移動や世話など、起きてもらう必要がある場面では、眠っている体に突然手を伸ばすのではなく、少し離れた場所から落ち着いた声で呼びます。犬が目を開けたり、こちらを見たりして反応したら、近づく前に一呼吸おきましょう。
声をかけても反応がないときは、急に揺さぶったり、顔や足先に触れたりしないでください。何度も刺激を重ねるより、まず呼吸や体の動きなど、見て分かる様子を確かめます。いつもと違う反応が気になるなら、無理に起こそうとせず獣医師に相談してください。
「何分・何時間」は決めず、犬が起きるのを待つ
休ませる時間を一律に何分、何時間と決める根拠はここでは示せません。用事がないなら、時計を基準に起こすのではなく、犬が自分で起きるまでそっとしておきます。起きたあとも、すぐに遊びや触れ合いを求めず、伸びをしたり水を飲みに行ったりする時間を取れるようにしましょう。
犬が眠る場所の近くを通るときは、足音や物音を必要以上に立てないことも、飼い主さんができる配慮です。家族がいる場合は「寝ている間は触らない」と共有しておくと、誰かが善意で起こしてしまう場面を減らせます。
職人のひとこと

犬具屋としては、犬との距離を縮めることより、犬が自分で近づける余白を残すことを優先します。眠っている姿を見守るのも、触れ合いのひとつです。触りたくなったら、起きてから犬のほうから寄ってくるかを待ってみてください。
ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐くなどの様子がある、または飼い主さんが心配を感じるときは、犬具や家庭での対応より獣医師への相談を優先してください。


