犬を預ける前は、ごはんの量に加えて「いつもの一日の流れ」と「困ったときの連絡先」を伝えます。食事、排せつ、薬、散歩、苦手なことを短く書き、口頭でも補足すると、預け先が犬に合わせて判断しやすくなります。
最初に伝えるのは、いつもの一日の流れ
食事は量だけでなく、回数や時間、フードの種類、ふやかすかどうか、おやつの扱いも書きます。食べ残したときに追加するのか、いったん下げるのかなど、普段の対応も添えると迷いが減ります。
続いて、トイレの回数や場所、散歩の時間帯と長さ、寝る場所を伝えます。完璧な時刻表を作る必要はありません。「朝食後に排せつすることが多い」「散歩は短め」など、普段の傾向が分かる書き方で十分です。
薬や食事制限がある場合は、名前、量、与えるタイミングを具体的に記載し、現物と照らして確認してもらいます。指示が曖昧になりそうなときは、預け先と事前に方法をすり合わせてください。
苦手なことと、普段と違うときの目安
引き継ぎメモには、犬が嫌がりやすいことも書いておきます。たとえば、足先を触られるのが苦手、ほかの犬との距離を取りたい、物音に反応しやすい、といった内容です。性格をひと言で決めつけるより、どんな場面でどんな反応をするかを伝えるほうが役立ちます。
そのうえで、食欲や排せつなどについて「いつもと違う」と感じたとき、まず連絡してほしいのか、どの連絡先にかけるのかを決めておきます。飼い主さんの電話番号のほか、連絡がつかないときの代理連絡先も共有します。かかりつけの動物病院名と連絡先も、必要に応じて伝えてください。
預け先での対応範囲は施設やサービスによって異なります。薬の投与や通院などを頼みたい場合は、対応可能かを事前に確認し、メモに書くだけで済ませないようにします。ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐いているなどの様子がある場合や、飼い主さんが心配な場合は、預け先への申し送りより獣医師への相談を優先してください。
メモは一枚にまとめ、口頭で確認する
情報をたくさん書き込むより、預け先が必要な場面ですぐ見つけられる形にするのが先です。連絡先、食事と薬、トイレ・散歩、苦手なこと、緊急時の希望を分け、変わりやすい情報は預ける直前に見直します。持ち物にも名前を付け、どれをいつ使うかを簡単に添えます。
預ける当日は、紙や共有したメモを見ながら要点を口頭で確かめます。「薬を飲まなかったらどうするか」「連絡がつかない場合は誰に連絡するか」など、判断が分かれそうなところを質問し合うと、認識のずれに気づけます。伝えたつもりで終わらせず、相手がどう受け取ったかまで確認しましょう。
犬具屋としては、持ち物を増やすことより、普段の手順と連絡の判断を共有することを優先します。犬具や散歩用品を預ける場合も、いつ使うものかをメモに添えれば、道具の説明が生活の引き継ぎにつながります。
今日から試せる実践Tips

預ける予定が決まったら、普段の食事・散歩・トイレの流れを一度メモにしてみましょう。まだ日程が先でも、薬の情報や緊急連絡先を別に控えておけば、直前に慌てずに済みます。実際に預ける前には、相手と一緒に読み、対応できる範囲を確認してください。
- 食事と薬は、量・タイミング・与え方を記す。
- 苦手な場面は、見える反応と避けたい対応を書く。
- 連絡先と、連絡がつかない場合の希望を決める。
メモは犬の説明書ではなく、預け先と飼い主さんが同じ判断をしやすくするための共有道具です。迷ったら、まず「普段どうしているか」と「いつ連絡してほしいか」の二点から書き始めてください。


