犬がおもちゃより家具をかじるのはなぜ?まず届く物を変える

棚の下からスリッパをくわえてきて、端をくちゃくちゃ。横にはおもちゃがあるのに、なぜそちらではないのでしょう。犬にとって家具やスリッパは、おもちゃより近く、手ざわりやにおいが気になる物なのかもしれません。まずは、かじられたくない物を届かない場所へ移し、代わりにかじってよい物を近くに置くところから始めます。

おもちゃがあっても、選ばれる理由

犬が何かをかじる理由は一つとは限りません。遊びたい、口を動かしたい、退屈している、ということもあれば、家具の角やスリッパの素材が気になっていることもあります。どれが当てはまるかを、かじった物だけで決めつけることはできません。

おもちゃは床の隅にあるけれど、スリッパは人のにおいが残り、犬の目の前にある。家具の角は硬くて、かじると歯に押し返す感触がある。犬から見れば「おもちゃを選ばない」のではなく、今そばにある物に手が伸びているだけ、という可能性もあります。こちらには同じ部屋の物でも、犬には距離も感触も違います。

スリッパをくわえて歩く姿は、なかなか堂々としています。本人は大仕事のつもりかもしれませんが、片方だけ行方不明になると、飼い主さんの朝の支度は少しだけ謎解きになります。

まずは「届く物」と「かじってよい物」を分ける

かじられたくない家具を、すぐに部屋からなくすのは難しいものです。まずはスリッパをしまい、家具の角に近づけないよう配置を変えるなど、犬が選べる範囲を調整します。かじってよいおもちゃは、犬がよく過ごす場所の近くへ。おもちゃが何種類もあっても、離れた場所にまとまっていたら、目の前の家具のほうが手近です。

犬がおもちゃに口をつけたら、落ち着いた声や一緒に遊ぶ時間で応じます。家具をかじったときに大きな声で反応すると、その反応自体が犬にとって注目につながる場合もあります。まず静かに犬を誘導し、かじってよい物へ切り替えます。うまくいかない日もあります。環境を整えることは、犬に一度で覚えてもらうためではなく、望まない物を選ぶ機会を減らすためです。

道具を作る側から見ると、物を足すことより、毎日続けられる置き方を優先したいです。新しいおもちゃを買う前に、今あるおもちゃが犬の居場所から届くか、かじってほしくない物が出しっぱなしになっていないかを見直す。そのほうが、まず試せる現実的な一歩になります。

急な変化や飲み込みには、別の対応を

家具かじりが急に始まった、いつもより激しくなった、かじった物を飲み込んだ可能性があるときは、環境の工夫だけで済ませないでください。犬がぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐くなどの様子があるときや、飼い主さんが心配なときは、犬具やおもちゃの工夫より獣医さんなど専門家への相談を優先します。行動の急な変化も、気になるときは獣医さんに相談してください。

今日から試せる実践Tips

犬のそばにおもちゃを置き、スリッパを手の届かない場所へ移す飼い主

今夜、犬がよくかじる場所をひとつだけ見てみてください。そこにあるスリッパや小物をしまい、かじってよいおもちゃを同じ場所の近くへ移します。家具そのものをかじるなら、犬が届く位置にある角や脚を確かめ、目を離す時間は近づけない配置に。まずは「目の前に何があるか」を変えて、犬が次に選ぶ物を見てみましょう。

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