ボールを取ってきて、また投げてほしそうに待つ。そんなとき「もう一回」は何度まで続けてよいのでしょう。回数や時間に、すべての犬に当てはまる正解はありません。動きや呼吸、呼びかけへの反応がいつもどおりかを見て、乱れる前に休憩を挟みます。遊びたい様子だけで続けず、終える合図も決めておきましょう。
回数ではなく、犬の動きと反応で区切る
同じ回数でも、走る速さや地面、気温、犬の体調によって負担は変わります。そのため「何回なら大丈夫」と一律に決めるより、遊びの途中で犬の様子を見て判断します。
走り方が普段と違う、何度も立ち止まる、呼吸が落ち着かない、呼びかけへの反応が鈍る。こうした変化があれば、次の一投はやめて休憩に切り替えてください。疲れのサインは犬によって異なり、ボールを追いたがることだけでは、続けられる状態か判断できません。
犬具屋としては、回数を重ねることより、飼い主さんの合図で遊びを区切れる流れを優先します。「欲しがるから投げる」を続けるより、短く区切って犬の反応を確かめるほうが、その日の調子に合わせやすいからです。
「もう一回」を続けず、休憩に切り替えたいとき
ボールを追う動作は、走る、止まる、方向を変えることの繰り返しです。犬がまだボールを追いたがっていても、動きや呼吸に変化が出たらそこで休ませます。休憩中はボールを投げず、犬が落ち着くかを見てください。
休んでもいつもの様子に戻らない、歩き方がおかしい、体調が心配といったときは、その日の遊びを終えます。無理にもう一度走らせて調子を確かめる必要はありません。
ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐く、または飼い主さんが心配なときは、遊びや道具の工夫より獣医師など専門家への相談を優先してください。
終わりは、ボールをしまって落ち着く時間へ
終わりを曖昧にすると、犬が待ち続けたり、飼い主さんも「あと一回」と迷ったりします。最後にすると決めたら、同じ合図を使い、ボールを見えない場所へしまって遊びを終えます。犬がすぐ切り替えられなくても、投げ直して終わりを先延ばしにしないことです。
遊びのあとに水を飲ませるときも、慌てて飲ませたり、飲む量を一律に制限したりせず、犬の状態に合わせます。落ち着いて普段どおりに過ごせるかを見て、次回はその日の様子をもとに遊びの長さを調整しましょう。
今日から試せる実践Tips

始める前に「今日はここで終わり」と飼い主さんが決め、途中で犬の走り方、呼吸、反応を見直します。少しでも普段と違う変化があれば、決めた回数に達していなくても休憩か終了へ。まだ元気そうでも、遊びを終える合図を一度出したら、ボールはしまってください。
「もう一回」の答えは、決まった数字ではありません。犬の反応が普段どおりかを確かめ、変化が見えたらそこで切り上げる。それを、その日の遊びの区切りにします。


