家族の後をついて歩く犬を見ると、ひとりにして大丈夫かなと気になるものです。犬にも、家族の気配を感じながら自分で距離を取れる場所があると役立ちます。無理に離すのではなく、犬が自分で出入りでき、休んでいる間はそっとしておける場所を用意しましょう。
「ひとりになれる場所」は、家族から隔離する場所ではありません
犬の休息場所は、家族と離して過ごさせるための場所ではありません。人の動きや声から少し距離を取り、犬が自分のタイミングで横になれる選択肢です。いつも家族の近くにいたい犬でも、近くにいながら視線や人の往来を避けられる場所が役立つことがあります。
部屋の隅や家具の横など、家族の通り道から外れた位置を候補にします。犬が自分で出入りできることを優先し、閉じ込めて休ませる場所にはしません。クレートを使う場合も、扉を閉めることを前提にせず、犬が落ち着いて使えるかを見てください。
場所を作っても、犬が使わなければ失敗というわけではありません。家族のそばで休むほうを選ぶ犬もいます。まずは選べる場所として置き、使い方を犬に任せます。
落ち着ける場所かどうかは、使い方で見ます
ベッドやマットを置くときは、出入りを妨げないか、家族が頻繁にまたいだり声をかけたりしないかを見ます。テレビや玄関の出入りなど、犬が気にする刺激が近いなら、少し位置をずらして反応の違いを確かめます。
犬が自分から近づいて横になるか、短い時間でもその場で体を休めるか。反対に、置いた物を避ける、落ち着かず何度も場所を変えるといった様子があれば、場所や寝具が合っていない可能性もあります。ひとつの動作だけで気持ちを決めつけず、普段の過ごし方と比べてください。
サクラ犬具では、犬具の使い方を考えるときも、道具そのものだけでなく、犬が次の動きを予測できるかを意識します。休む場所も、毎回違う位置へ移すより、まずは同じ場所で静かに過ごせる流れを作るほうが、飼い主さんも犬の反応を見比べやすくなります。
休んでいるときは、呼び寄せずにそっとしておく
犬が休息場所に入ったら、そこで遊びに誘ったり、何度も名前を呼んだりしないようにします。家族が通るたびに触る場所だと、犬にとって休む時間が途切れてしまいます。食事や散歩など、必要な用事で呼ぶときは別の場所から声をかけ、犬が自分で出てくるのを待ちます。
家族がいる部屋で休ませたいなら、ベッドを少し離れた場所に置き、犬が近くにいるか離れるかを選べるようにします。別室を使う場合も、犬がそこへ行きたがらないのに連れていく必要はありません。家族のそばを選ぶことも、その犬にとっての休み方です。
今日から試せる実践Tips

まず、犬が普段よく横になる場所をひとつ観察します。そこが通路や人の出入りの正面なら、同じ部屋の端など、少し落ち着ける位置へ寝床を移してみます。いつもの寝具を使い、犬が自分で近づける状態にして、数日かけて使い方を見ます。
犬がその場所で休み始めたら、すぐに褒めたり撫でたりせず、静かな時間を保ちます。休息場所へ行くことを合図や命令にしないのが、私たちの考えです。犬が自分で選んで戻ってこられる余地を残してください。
ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐くなどの様子があるときや、飼い主さんが心配なときは、環境づくりより先に獣医師などの専門家へ相談してください。


