犬の甘噛みはいつ切り替える?手遊びをやめる合図

手を追いかけてきた犬の歯が当たって、遊びたい気持ちはあるのに、思わず手を引っ込めてしまう。甘噛みが痛くて一緒に遊ぶのがつらいなら、痛みを感じたところで手を止め、おもちゃを介した遊びへ切り替えてみてください。何分続けるかより、「手が痛い遊びになったら一区切り」を目安にします。

手が動くほど、遊びが続くことも

犬が手に噛みつく理由はひとつとは限りません。遊びに夢中になっている、手の動きに反応している、興奮が高まっているなど、いくつかの可能性があります。見た目だけで理由を決めつけず、どんな動きのあとに歯が当たるかを眺めてみましょう。

痛くて手をさっと引くと、その動きが犬の追いかけたい気持ちを誘うこともあります。犬からどう見えるかは想像の域を出ませんが、ひらひら動く指は、手のひらを止めているときより目を引きそうです。人間は「痛いから撤収」のつもりでも、犬には遊びの合図に見える。そこは、少しややこしいところです。

だからといって、痛みを我慢して遊び続ける必要はありません。まずは手を動かすのをやめ、犬が手から離れるのを待ちます。強く叱ったり、手を押し返したりするより、手を遊び道具にしない流れを、毎回できる範囲でそろえるほうを私は選びます。

切り替えは「痛い」と感じたところで

甘噛みを何回まで許すか、何分遊んだら切り替えるかを一律に決める必要はありません。目安は飼い主さんの手が痛いかどうかです。歯が当たって痛い、噛む力が強まってきたと感じたら、その場で遊びを一区切りにします。犬の様子に合わせて、長さを競わないこと。遊びは、手が赤くなるまで付き合う耐久戦ではありません。

手を止めたら、少し間を置き、手ではなく犬用のおもちゃを差し出します。おもちゃをくわえて遊べたら、その遊びを続けます。すぐにおもちゃへ向かわないときは、手で誘い続けず、いったん遊びを終えてかまいません。毎回すぐ切り替わるとは限りませんが、手を動かして誘うと、手遊びに戻りやすくなります。

同じ場面で何度も手に噛みつくなら、遊び方だけでなく、遊びを始めたときの犬の様子も見てください。体がこわばっている、離れようとしている、急に行動が変わったなど、気になる点があれば、無理に遊びを続けず、獣医師や犬の行動に詳しい専門家へ相談してください。ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐くといった様子がある、または飼い主さんが心配なときは、遊び方や道具の工夫より先に獣医師へ相談してください。

今日から試せる実践Tips

飼い主が手を止め、犬がおもちゃへ向いたところで遊びを切り替える場面

次に手へ歯が当たったら、手をさっと引かず、まず動きを止めます。犬が手から離れたら、おもちゃを差し出して、手の代わりに噛めるものを使う遊びへ切り替えましょう。おもちゃがなければ、その場で遊びを終えてもかまいません。「手には噛みつかないで」だけでなく、「おもちゃなら遊べる」という選択肢を示す形です。

サクラ犬具製作所で犬具をつくる私が、この場面で優先したいのは、強く制して遊びを続けることより、手を遊び道具にしない流れを飼い主さんが続けられることです。遊びを切り替えるときも、犬を追い立てず、手の動きを止める。次に遊ぶときの始め方も、少し落ち着いて考えやすくなります。

今日の遊びでは、手に歯が当たったら、手の動きを止めてみてください。

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