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犬が首輪を嫌がる理由は、慣れやしつけだけではありません。

散歩の気配には目を輝かせるのに、首輪を手にした途端、すっと顔をそむける。その小さな仕草は、愛犬から届いた「少し気になります」という返事かもしれません。 犬が首輪を嫌がる理由は、慣れやしつけだけではありません。サイズ、重さ、素材の硬さ、金具の音、毛の挟まり、過去の経験、皮膚や首まわりの不調などが関係します。大切なのは、無理につけることではなく、犬が「どの瞬間に、何を嫌がっているのか」を確かめることです。 首輪を嫌がる仕草は、犬からの小さな返事です 首輪を見ると離れていく。頭に手を伸ばすと身を引く。バックルを留めた瞬間に固まり、装着後は前足で首元をかく。犬は言葉の代わりに、表情や体の動きで違和感を伝えています。 それを「わがまま」「散歩へ行けば忘れる」と片づけてしまうと、本当の原因が見えにくくなります。まず見たいのは、嫌がるかどうかだけではなく、どの動作の前後で表情が変わるかです。 嫌がるタイミング考えられること最初に確かめたいこと首輪を見たとき過去の経験、装着への警戒置いてあるだけでも距離を取るか頭や首に手を近づけたとき触られる不安、耳や首の違和感普段なでるときにも避けるかバックルを留めるとき音、毛の挟まり、締めつけ留める音だけでも反応するか歩き始めたとき重さ、幅、揺れ、リードから伝わる力首輪が上下したり偏ったりしていないかしばらくつけたあと擦れ、蒸れ、かゆみ、素材の硬さ赤み、脱毛、湿り気、においがないか 首輪を見ただけで避ける犬と、つけて数分後にかき始める犬では、必要な対応が違います。行動を細かく分けて見ることが、首輪を嫌がる原因を見つける最初の手がかりになります。 慣らす前に、首まわりと体調を確認します これまで平気だった犬が急に首輪を嫌がるようになった場合は、しつけの問題と決めつけず、まず体の変化を考えます。 首輪を外し、毛をやさしくかき分けてみてください。皮膚の赤み、擦れ、脱毛、湿り気、かさぶた、いつもと違うにおいはないでしょうか。耳の後ろやあごの下にも触れ、首を引く、振り向く、声を出すといった反応がないかを確かめます。 首を動かしにくそうにする、歩き方が変わった、元気や食欲も落ちているといった変化がある場合は、慣らす練習より先に動物病院へ相談してください。皮膚の炎症や、耳、歯、首まわりの痛みなど、首輪以外の理由が隠れている可能性もあります。 「嫌がるから慣らす」のではなく、 「体に問題がないことを確かめてから慣らす」 この順番が、犬の小さな不調を見落とさないための大切な判断になります。 首輪そのものに、落ち着かない理由がないでしょうか きつすぎる首輪と、ゆるすぎる首輪 首輪がきついと、首を曲げたときに縁が当たり、皮膚や毛が強く押されます。一方、ゆるすぎる首輪は歩くたびに上下し、バックルや迷子札の位置も大きく動きます。その揺れや振動を気にする犬もいます。 よく「指が何本入ればよいですか」と聞かれますが、指の太さや犬の毛量によって感覚は変わります。指の本数だけで決めず、首を一周触り、強く食い込むところや大きく浮くところがないかを確認することが大切です。 とくに柴犬のように換毛による毛量の変化が大きい犬は、同じ穴を使っていても、季節によって装着感が変わります。「昨日まで合っていた」という安心が、今日の体にもそのまま当てはまるとは限りません。 幅と重さは、体重だけでは決まりません 細く軽い首輪ほど快適とは限りません。引く力が強い犬では、適度な幅があるほうが力を受け止めやすい場合があります。一方、小柄な犬や首元への刺激に敏感な犬では、革の厚みや金具の重さが負担になることがあります。 私たちがサイズのご相談を受けるときも、首まわりの寸法だけではなく、犬種、年齢、毛量、頭と首の形、引きの強さなどを伺います。首輪は、輪の長さが合えば終わりではありません。その犬がどう動き、どのように一日を過ごしているかまで含めて考える道具だからです。 革の張りや金具の音も、犬には伝わっています 新しい革には、まだ犬の首の丸みに沿っていない張りがあります。使ううちに少しずつなじみますが、硬さを我慢させればよいわけではありません。バックルの近くが角のように当たっていないか、首を下げたときに革の縁があごの下へ触れていないかも見てください。 バックルが留まる小さな音、迷子札と金具が触れ合う乾いた音。私たちにはわずかな音でも、犬にとっては耳に近い場所で繰り返される刺激です。首輪だけなら平気なのに、迷子札をつけると気にする場合は、重さだけでなく音や揺れる位置も切り分けて考えます。 無理につけるより、安心できる段階を増やします 首まわりや首輪に問題が見当たらなければ、犬のペースに合わせて慣らします。目指すのは、押さえれば装着できる状態ではありません。首輪を前にしても身構えず、いつもの表情でいられることです。 首輪を「捕まえられる合図」から戻します 首輪を見ただけで逃げる犬には、すぐにつけようとしません。少し離れた場所に置き、犬が自分から見たり、においを確かめたりできるようにします。 近づけたときに体が固くなったら、それ以上進まず、落ち着いていられた距離へ戻ります。首輪が現れても追いかけられない。無理に捕まえられない。その経験を重ねることも、信頼を取り戻す大切な過程です。 触れる、回す、留めるを別々に考えます 背中をなでられるのは好きでも、頭の上から手が近づくことを苦手にする犬はいます。犬から見える位置で手を近づけ、まず首の横へ短く触れます。 触れられるようになったら、首輪を体に軽く当てる、首へ回す、バックルを留めるという動作を分けて進めます。顔をそむける、口元をなめる、耳を伏せる、体を低くするといった変化が見えたら、一つ前の段階へ戻って構いません。 一歩戻ることは失敗ではありません。犬が安心できる境目を、あなたが正しく受け取れたということです。 装着後は、首輪を忘れられる時間へ 無理なく装着できたら、好きな遊びやフード探しなど、首元から意識が自然に離れる過ごし方につなげます。初めから長時間つけたままにせず、落ち着いているうちに外します。 強くかき続ける、転げ回る、動けないほど固まる、呼吸が苦しそうに見える場合は、そのまま続けないでください。装着状態を見直し、必要に応じて動物病院や、罰や強制に頼らないドッグトレーナーへ相談します。 帰宅後、首輪を置く前に見ておきたいこと 毎回の確認を、特別な点検作業にする必要はありません。散歩から戻り、リードを玄関のいつもの場所へ掛ける前に、首輪を外して首元をそっとなでてみてください。 歩いたあとの首元には、犬の体温がまだ残っています。毛にできた跡、皮膚の赤み、湿り気を見ながら、首輪の裏面を指先でなぞります。革のざらつき、縁の硬さ、バックルの小さながたつきも、このときなら自然に確かめられます。 ここで一歩先に見たいのは、首輪の状態だけではありません。外すときに犬が顔をそむけるのか、ほっとしたように首を伸ばすのか、触れられることを心地よく受け入れているのか。犬の反応と道具の状態を一緒に見ることで、数字だけではわからない装着感が見えてきます。 「自分のつけ方が悪かったのでは」と心配になる方もいるでしょう。しかし、犬の小さな違和感に気づき、理由を考えようとしている時点で、あなたはすでに大切な見守りをしています。 犬が首輪を嫌がるときのよくある質問 首輪をつけると固まります。そのまま待てば慣れますか? 自然に慣れる犬もいますが、我慢させ続ければよいとは限りません。まずサイズ、重さ、硬さ、毛の挟まり、皮膚の状態を確認します。問題がなければ、首輪を見せるところから段階を分けて慣らしてください。 首輪を前足でかくのは、使い始めなら普通ですか? 初めての感触を気にして、一時的にかくことはあります。ただし、繰り返しかく、赤みや脱毛がある、皮膚が湿っている場合は、慣れだけで片づけず動物病院へ相談してください。 子犬には軽い首輪を選べばよいのでしょうか? 軽さより、成長に合わせて調整できること、肌に触れる部分が硬すぎないこと、抜けない範囲で適切な余裕があることも確認します。成長期は首まわりが変わりやすいため、同じ穴のまま使い続けず見直してください。 ハーネスに替えれば首輪嫌いは解決しますか? 首への刺激が原因なら、体に合ったハーネスで落ち着くことがあります。ただし、ハーネスにも擦れや抜け、動きにくさは起こり得ます。迷子対策用の首輪と散歩用ハーネスを併用する場合も、それぞれのサイズと役割を確認してください。 首輪に慣れる時間は、信頼を確かめる時間です 玄関で首輪を手にしたとき、犬が自分から近づいてくる。その姿は、散歩が楽しみだからだけではなく、首輪も、そこへ伸びるあなたの手も、安心できるものだと知っているから生まれます。 犬が首輪を嫌がるとき、急いで行動を直そうとしなくて大丈夫です。どの瞬間に顔をそむけるのか。外したあと、どこに毛の跡が残っているのか。その小さな返事を受け取ることで、首輪を替えるべきか、つけ方を変えるべきか、体を診てもらうべきかが見えてきます。 今日見つけた違和感は、失敗の印ではありません。これからの心地よさを整えるための、大切な手がかりです。明日の玄関では、今日より少し安心した表情で、愛犬と散歩へ出られるかもしれません。あなたと愛犬に合った歩幅で、その時間をゆっくり育てていってください。

なぜ、犬同士でお尻の臭いを嗅ぎあうのだろう?

犬同士でお互いのお尻のにおいをかぎ合う光景を日常的にみる。 一般的には「犬の挨拶」「名刺交換」「情報交換」というように言われている。   なぜ、このような行為が挨拶や情報交換になるのか?     野生においては、グループのなかでも地位の低いオオカミは、相手に臭いを嗅がれないよう、しっぽなどでガードしてしまう。 お尻の臭いには、それほどまでに相手に見透かされてしまう情報が含まれているという事なのだ。         具体的にはどういう事か?     肛門嚢分泌物の研究した結果によると、イヌが所属するグループや個体によって化学的組成が異なることが報告されている。 この匂いから、犬たちが得ている情報は、『所属』『性別』『地位』『去勢』などと言われ、『遺伝的な違い』までも、この匂いにより判別しているという。 犬が嗅いでいるのは、肛門嚢の臭いだけではない。実は、肛門周囲には、多くの脂腺が存在し、ここより分泌される水溶性分泌物(主にアポクリン腺から)がコミュニケーションに重要な物質と考えられている。   雑感 飼い主としては、自己紹介しているんだなぁ・・・と暖かく見守りたいところです。 ただ、臭いを嗅いだ結果、相手に攻撃的になるという事もありますので、油断はせず、リードで犬をコントロールできる状態にしておいでください。

ドッグイヤー(犬の老化)は大きさによって違う

ドッグイヤーという言葉。 人間にとっての7年が犬の1年に相当するという事をしっている人は、多いはず。 厳密にいうとドッグイヤーというのは、年齢や大きさによってちがう。 この表を見て意外に感じるのは1歳は、7歳ではなく15歳程度であるということ。 犬は、かなりのスピードで大人になっているのだ。 犬の場合、7か月で永久歯が生え変わるというのだから、人間のそれと比べてみても、1歳児には、15歳に達しているというのは納得である。 大きな犬ほど短命であるというのは、以前の記事【大きい犬ほど短命!?】でも紹介したが、厳密には5歳程度までは、ほぼ同じ成長をたどり、6歳以降の老化で大きな違いがみられるようだ。 ただ、この表は、あくまで目安なので、個体差があることはお忘れなく。先天性の影響はもちろん、生涯食べたものや、環境によって寿命が左右されるのは人間とおなじ。   犬の年齢 人間の年齢にすると (10キロ未満) 人間の年齢にすると (10-24キロ未満) 人間の年齢にすると (24キロ以上) 1 15 15 15 2 24 24 24 3 28 28 28 4 32 32 32 5 36 36 36 6 40 42 45 7 44 47 50 8 48 51 55 9 52 56 61 10 56 60 66 11 60 65 72 12 64 69 77 13 68 74 82 14 72 78 88 15 76 83 93 16 80 87 120

麻薬探知犬のおはなし

成田空港に降り立つと、荷物のターンテーブルあり、この付近で麻薬探知犬を見かけたことがある人も多いと思います。 アグレッシブドッグ(場外の人を探知)とパッシブドッグ(到着ターミナル荷物探知)の2種類の探知犬がいます。 なぜ、犬が麻薬のにおいをかぎ分ける事ができるのか? その理由は、人の6000-20000倍ともいわれる嗅覚にあります。ダミーと呼ばれる麻薬のにおいのついた袋をつかって、訓練された犬たちは、どんなにかすかな臭いも見逃しません。 東京税関が管轄する麻薬探知犬訓練センター東京ドーム一個分に相当します。充実の設備が整ったこの施設で、犬たちは、訓練をし、現在100頭を超える探知犬が活躍しているといいます。     麻薬探知犬 日本でのはじまり   日本の麻薬探知犬は、1979年にアメリカで訓練を受け輸入された2頭のレトリバーが始まりです。この二頭は、素晴らしい功績を残したといいます。 そして、日本国内において1980年より麻薬探知犬の育成がはじまりました。 1981年に、1頭のジャーマンシェパードが、国内に育成を受けた麻薬探知犬第一号としてすばらしい活躍をしました。 実はこのジャーマンシェパードは、飼い主に捨てられてしまい、薬殺処分される寸前のところを、奇跡的に訓練センターに引き取られ、育成されたのです。 この奇跡の犬は、【麻薬探知犬シェリー】として書籍にもなっています。     えらばれし犬 1%以下の犬だけ   麻薬探知犬になるのは、実はかなり狭き門。現在は、ブリーダーや犬の訓練所より適正が最も優れているものを選び出しますが、麻薬探知犬となれるのは、その中の1%にも満たないといいます。実際に適正が優れている犬として訓練所に引き取られても、晴れて麻薬探知犬になれるのは、4分の1の犬たちです。     幸せな麻薬探知犬   実はこのように訓練された犬は、本当に幸せだといいます。 定期的な健康検査や徹底的に犬に配慮された空間で飼育されていることはもちろん、適度に保たれた犬と人の関係は、非常に強い信頼と主従関係が築かれています。そして、なにより、犬にとって麻薬を探すことは「宝さがしゲーム」と同じだというのです。 犬の特性を考えれば、決して突飛な事を言っているのではないとわかります。犬は、もともと、リーダーに従い、褒めてもらう事を喜ぶ数少ない動物です。そして、リーダーとの主従関係を築く中で規律というものが、犬にとって判断材料になっていきます。 犬と人との関係ですから、犬にとって理解することが容易でない規律も、長い時間をかけ、リーダーの想いのままに規律を守ることができると、犬にとっても大きな喜びとなるのです。      愛すべき飼い犬にも規律を    私たちの飼い犬の場合、麻薬探知犬とは違う役割を人間社会で果たしていると思います。 麻薬探知犬が社会への貢献であれば、私たちの飼い犬は、番犬として貢献かもしれませんし、「癒し」や「生きがい」。 そして、犬には、病に伏すヒトを癒す力があると利用されてきた経緯もあります。 人間社会の中で犬との幸せな生活を考えてみると、適切なしつけ(規律)を長い時間かけてでも教えていくことが、犬の幸せにつながることなのです。
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