床に散ったシートを片づけたそばから、またカサカサ、ビリッ。犬がトイレシートを破るのを繰り返すなら、まずは叱ることより、シートに届きにくい置き方に変えるのが現実的です。トイレとして使える状態は保ちつつ、破れにくいトレーやカバーを試し、飲み込んでいないかも見てください。
「いたずら」と決めつけず、まず届き方を変える
シートは犬にとって、足元で音がして、爪や歯で動かせるものです。人には「トイレの道具」でも、犬には遊びのきっかけに見えるのかもしれません。もちろん、理由は一つとは限りません。退屈なのか、感触が気になるのか、たまたま引っ張れたのかを、見ただけで決めることはできません。
だから、破るたびに声を上げたり追いかけたりするより、まずはシートの端をくわえられない形にできるか考えます。端が出にくいトレーや、上から押さえるカバー付きのトイレ用品は選択肢の一つです。ただし、カバーの形や網目は犬によって使いにくさが違います。排泄をためらう様子がないか、足が引っかからないかを見ながら試してください。
取り替えるときは、犬がそばで狙っているなら、いったん別の場所で待ってもらう方法もあります。片づけは淡々と。散らばった白いシートを追いかけているうちに、飼い主さんまで犬と一緒に床を走ることになりがちです。
トイレを使えることは、対策より先
破れないようにすることだけを優先して、トイレに行きづらくなっては困ります。置き場所を変えたり、急に新しいトレーに替えたりしたあと、犬が近づくか、排泄できているかも確かめてください。使いにくそうなら、カバーの形や置き方を調整します。
家にいる間は、シートを出しっぱなしにしない方法もあります。ただし、犬がトイレに行きたいときに使えるよう、留守番中などに片づけて終わりにはしないでください。時間を決めて飼い主さんが連れていくやり方が合うかどうかは、生活リズムや犬の様子によります。排泄を我慢させないことを軸に、無理のない方法を選びましょう。
犬具を作る側としても、何かを足す前に「いつ、どこで使うものか」を絞ると判断しやすいと考えています。この場合も、道具を増やすことより、トイレの場所と、犬がシートの端に届く状況を先に見直す。必要なら、そのあとでカバーを選びます。
破片を飲み込んだ疑いがあるときは
シートの破片が見当たらない、口の中に残っている、食べたところを見たなど、誤食が疑われるときは、自己判断で吐かせようとせず、獣医さんへ連絡して指示を受けてください。ぐったりしている、吐く、呼吸が苦しそう、立てないなどの様子があるときや、飼い主さんが心配なときは、しつけや道具の工夫より獣医さんへの相談を優先します。
破る行動が急に始まったり、ほかの様子も変わったりしたときも、原因を決めつけないこと。気になる変化が続くなら、獣医さんに相談してください。
今日から試せる実践Tips

まず、トイレの場所はそのままにして、シートの端だけが犬の口や前足に届く状態か見てみます。届くなら、端を隠せるトレーやカバーを候補にし、使い始めは排泄しづらくなっていないかを観察します。破れたシートを片づけたあと、犬がトイレを使えているかも忘れずに。
今日できることは一つだけ。次にシートを替えるとき、犬の目線の高さから、端がどれくらい見えているか確かめてみてください。


