休日の朝、少し早めに支度をして、愛犬と車で出かける準備をする。玄関ではリードを見ただけでそわそわし、車のドアが開くと、いつもの席を探すように鼻先を動かす。そんな何気ない出発前の時間も、席まわりを少し整えておくと、犬も人も落ち着いて車に乗り込みやすくなります。
車でのお出かけは、目的地だけでなく移動中の過ごし方も大切です。大がかりな準備でなくても、犬が「ここで過ごす」と分かりやすい場所をつくっておくことで、車内での様子が安定しやすい場合があります。
まずは「犬の定位置」を決めておく
車に乗るたびに場所が変わると、犬によっては落ち着くまでに時間がかかることがあります。後部座席、クレート、ドライブボックスなど、ご家庭の車と犬の体格に合う場所を決めておくと、出発前の流れもつくりやすくなります。
大切なのは、犬が無理なく姿勢を変えられること、乗り降りのときに人が手を添えやすいこと、そして運転の妨げになりにくいことです。車内での固定方法や使う道具は、製品ごとの説明を確認し、犬の様子を見ながら選ぶとよいでしょう。
いつものにおいがある敷物を一枚
車のシートは、家の床やベッドとは感触もにおいも違います。初めての場所や久しぶりの車では、犬が落ち着くまで周囲を確認する場合があります。
普段から使っている薄手のマットやタオルを一枚敷いておくと、足元の感触が分かりやすくなり、犬にとって見慣れた場所として受け止めやすくなることがあります。厚すぎるものや滑りやすいものは避け、座席やボックスの中でずれにくいか確認しておくと安心です。
席まわりに置くものは少なめに
車内では、荷物が少し動くだけでも犬が気にすることがあります。おもちゃ、バッグ、水筒、買い物袋などを犬のすぐ近くにまとめて置くと、音や揺れが気になりやすい場合があります。
犬の定位置のまわりは、できるだけすっきりさせておきましょう。必要なものは取り出しやすい場所にまとめ、犬の足元や体のそばに転がらないようにしておくと、車内全体が落ち着いた雰囲気になります。
出発前に見ておきたい小さな点
- 敷物が大きくめくれていないか
- 犬が座ったときに足元が滑りやすくないか
- 荷物が犬の近くで倒れたり転がったりしにくいか
- 窓からの日差しが強く当たり続けないか
- 乗り降りの動線に荷物が置かれていないか
音とにおいを急に変えすぎない
車に乗った直後は、エンジン音、ドアの開閉音、外の人の声など、家とは違う刺激が重なります。音楽やラジオをかける場合も、最初から大きな音にせず、犬の様子を見ながら調整するとよいでしょう。
芳香剤や消臭剤の香りも、人には心地よく感じても、犬には強く感じられることがあります。車内のにおいを整えるときは、換気をしながら、香りが強く残りすぎていないか確認しておくと安心です。
乗せる前に、少しだけ車内を整える時間を
犬を抱き上げたり、リードを持って車へ向かったりしてから荷物を動かすと、人も犬も慌ただしくなりがちです。できれば犬を乗せる前に、席まわり、敷物、荷物の位置を先に整えておくと、乗り込みが落ち着いた流れになります。
特に久しぶりの車移動や、少し長めのお出かけでは、出発直前に犬の表情や呼吸、姿勢を見ておくとよいでしょう。いつもより落ち着かない様子がある場合は、すぐに出発せず、声をかけながら少し様子を見るだけでも、慌ただしさをやわらげられる場合があります。
到着後の動きも考えておく
車を降りたあとは、犬が外のにおいや景色に気を取られやすくなります。目的地に着いてから首輪やリードを探すより、出発前に必要な犬具をまとめておくと、到着後の動きが落ち着きます。
旅行や外遊びの日は、雨上がりの地面や汚れやすい場所を歩くこともあります。そうしたお出かけが多いご家庭では、用途に合わせた首輪を見直しておくのもひとつの方法です。サクラ犬具製作所では、外遊びや旅行の日に使いやすい犬具として、アウトドア首輪もご用意しています。
犬が分かりやすい流れをつくる
犬は、毎回同じ流れがあると次に起こることを受け止めやすい場合があります。車のドアを開ける、敷物の上に乗る、落ち着いて座る、声をかけてから出発する。こうした小さな順番を家族でそろえておくと、車でのお出かけが少し穏やかな時間になっていきます。
特別なことをたくさん足すよりも、犬が過ごす場所を分かりやすくし、余計な刺激を少し減らしておく。出発前のそんな準備が、愛犬とのお出かけを支える静かな土台になります。


