カメラを向けると目をそらす犬、レンズを外して撮ってみる

さっきまでこちらを見ていたのに、スマートフォンを向けた途端、犬がふいと目をそらす。そんなときは、まずレンズを犬の顔の正面から外し、少し距離をとってください。目線を戻そうと呼び続けるより、撮る手を止めるほうが次の一枚につながります。

レンズは、犬の目の前に出さない

飼い主さんがカメラを構えると、犬の目には、こちらの顔の前に黒いレンズが現れます。犬がそれをどう受け取っているかは一頭ずつ違いますが、近くからまっすぐ向けられるのを気にする犬もいます。さっきまで飼い主さんを見ていたことと、レンズを見続けたいことは、別なのかもしれません。

スマートフォンを顔の横にずらす、犬の正面ではなく少し斜めから構える。まずはその程度で十分です。こちらが「こっちだよ」と声を重ねるほど、犬は顔を背け、飼い主さんはさらに身を乗り出す。写真を撮るはずが、いつの間にか人間だけが前のめりです。

犬が目をそらすことだけで、理由を決めつける必要はありません。視線を外したら、いったんカメラを下げて、犬が自分からこちらを見るかを待ってみましょう。

目線を追いかけるより、撮影をひと休み

撮影の場面を思い浮かべてください。画面をタップする指が止まり、犬の爪が床を小さく鳴らす。部屋の音が戻ってくるくらい、カメラを下げて待つ。犬がこちらを向いたら、すぐ撮るのではなく、そのまま落ち着いていられるかを見ます。

犬具屋としては、道具を犬に慣れさせることより、道具を出す前後の流れを急かさないことを優先します。首輪やリードは散歩の合図になることがありますが、スマートフォンも、構え方や声のかけ方によっては犬が気にする合図になりえます。いつもの様子を崩してまで、カメラに目を向けさせなくてかまいません。

撮影のあとも目をそらし続ける、いつもと違う反応が急に出たなど、ほかの変化も気になるなら、写真の撮り方だけで片づけず、獣医さんに相談してください。ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐くといった様子があれば、撮影や犬具の工夫より獣医さんへの相談を優先します。

今日から試せる実践Tips

飼い主がスマートフォンを下げ、犬が自分から見るのを少し離れて待つ

次に撮るときは、犬の目の高さより少し横でスマートフォンを構え、最初の一枚を撮る前にいったん下ろします。犬が顔を向けても、名前を何度も呼んで視線を固定しようとせず、自然にこちらを見た一瞬だけ撮る。目線が合わない写真にも、犬らしい表情は残ります。

今日できることはひとつ。スマートフォンを向ける前に、画面を消したまま犬の斜め横に立ち、犬が自分からこちらを見るのを待ってみてください。

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