浸水したら、犬とどう避難する?「いつ家を出るか」から考える水害への備え
各地で相次ぐ浸水被害のニュースに接し、心を痛めています。
被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。皆さまの安全と、一日も早く安心して過ごせる日常が戻ることを、心から願っています。
住み慣れた家を離れなければならない方、片づけの見通しが立たない方、離れた場所にいる家族を案じている方。それぞれの不安やご苦労を、ニュースだけで知り尽くすことはできません。その中には、犬や猫と暮らし、大切な命をどう守ろうかと心を砕いている方もいらっしゃると思います。
※今まさに周囲で浸水が起きている方は、この記事よりも、お住まいの自治体の避難情報と、ご自身の身の安全を優先してください。
そして、犬と暮らす私自身も、考えずにはいられませんでした。
「もし、わが家の周りが浸水したら。私は、犬を連れて安全に避難できるだろうか。」
一緒に連れていく。その気持ちに迷いはありません。でも、いつ家を出ればいいのか。抱っこで行けるのか、車ならいいのか。外がもう水につかっていたら、2階で待つほうがいいのか。首輪やリード、いつものごはんは思いついても、「いつ、どこへ、どうやって」には、すぐに答えが出ませんでした。
公的な防災情報をたどってみて、まず分けて考える必要があったのは、まだ安全に移動できるときと、すでに外へ出るのが危険になったときでした。
「犬をどう運ぶか」の前に、「いつ家を出るか」
最初に頭に浮かんだのは、犬を抱いて水の中を進む場面でした。でも、考える順番が違っていました。大切なのは、水が来てからどう運ぶかではなく、道が危険になる前に、犬と一緒に移動できるかどうかでした。
自治体が出す警戒レベル4「避難指示」は、危険な場所から全員が避難する段階です。警戒レベル5「緊急安全確保」になってから出発するのではありません。レベル5は、災害が発生しているか、切迫しており、命の危険が迫っている状況です。
また、警戒レベル3「高齢者等避難」では、高齢者や障害のある方など、避難に時間がかかる方と、その支援者が避難を始めます。それ以外の人も、準備や自主的な避難を考える段階です。
テレビやスマホで見る気象情報は、2026年5月29日から「レベル3大雨警報」「レベル4大雨危険警報」のように、数字の付いた名前になりました。ただ、これは気象庁の情報で、自治体の避難情報とは別のものです。同じ数字でも、同時に出るとは限りません。避難情報がまだ出ていなくても、こうした情報やキキクル、川の水位を見て、自分で判断することが求められています。
参考:千葉県「5段階の警戒レベル」、内閣府・消防庁「避難情報に関するポスター・チラシ」、気象庁「新たな防災気象情報について(令和8年~)」
では、わが家は、出発までにどのくらい時間がかかるでしょうか。
キャリーに入るまで時間がかかる。大きな犬なので、一人では運べない。複数の犬がいて、家族の手が必要になる。持病の薬を忘れずに持っていかなければならない。
こうした事情があるなら、わが家も「避難に時間がかかる側」なのかもしれません。人だけで身支度をするときと同じつもりでは、準備が間に合わないおそれがあります。
「警戒レベル4になったら、行き先を調べ始める」では遅い。行き先と移動方法は、その前に決めておく。そのうえで、移動に時間がかかる家庭では、警戒レベル3の段階で動き出せるよう、雨の見通しや地域の危険度に応じた早めの自主避難も考えておきたいところです。
川から離れていても、確認しておきたいこと
「うちの近くには大きな川がないから」と考えてしまいそうですが、浸水は川の氾濫だけで起こるものではありません。排水が追いつかず、下水道や水路から水があふれる「内水氾濫」もあります。
自治体のハザードマップでは、自宅の場所だけでなく、犬と通る予定の道や避難先も確かめておきましょう。途中に低い土地や、道路・線路の下をくぐるアンダーパスがないかも、見ておきたいところです。
家を出られても、その先の道を通れるとは限りません。
参考:柏市「大雨に関する避難ガイド」
道路がもう水につかっていたら、抱っこで出てもいい?
犬を抱っこしているからといって、冠水した道路を安全に歩けるわけではありません。
水に覆われた道路では、側溝との境目が見えなくなったり、マンホールや側溝のふたが外れていたりするおそれがあります。水が浅く見えても、流れが速ければ危険です。
犬の体を水につけないようにしても、抱いている人の足元の危険はなくなりません。飼い主が転べば、腕の中の犬も一緒に危険にさらされます。「犬は泳げるから」と、水の中を歩かせたり、泳がせたりして進むことも、避難方法として当てにしないでください。
大切なのは、犬を濡らさないことだけではなく、人も犬も危険な水の中に入らないことです。
参考:千歳市の防災資料「冠水している道路に潜む危険とは?」「浸水時の歩行に注意!」
「歩けないなら、車で」も安全とは限らない
犬を乗せられる車があると、少し安心するかもしれません。でも、冠水した道路に車で入ると、立ち往生や水没につながるおそれがあります。
車を使う避難も、道路が安全なうちに移動することが前提です。犬や荷物を運べるからといって、浸水した道を通れるわけではありません。
車で向かう予定の場所があるなら、普段の最短ルートだけでなく、低い場所や冠水しやすい道を避けられるかも、事前に確認しておけると安心です。
参考:柏市「大雨に関する避難ガイド」
外へ出るほうが危険になっていたら
すでに外への移動が危険な場合は、遠くの避難所を無理に目指すのではなく、今いる建物の上階など、その状況で少しでも安全な場所へ移る「緊急安全確保」が必要になることがあります。崖が近い場合は、崖から離れた部屋へ移るなど、その場の危険に応じた行動を取ります。
ただし、これは安全が保証された方法ではありません。建物自体に倒壊や流失の危険がある場合、上階へ移るだけでは身を守れないこともあります。
人命に危険があり、救助が必要なときは119番へ通報してください。住所や建物名、取り残されている人数、今いる場所や状況を伝えます。犬がいることも知らせ、救助側の指示に従ってください。
参考:内閣府「避難情報に関するガイドライン」、東京消防庁「119番通報の仕組み」
では、家の2階で一緒に待てばいいのだろうか
犬にとっては、知らない場所へ行くより、いつもの家にいるほうが落ち着けそうに思えます。荷物を運ぶ必要もありません。
ただ、家にとどまるかどうかは、「犬が落ち着けるか」だけでは決められません。
内閣府の案内では、水害時に自宅で安全を確保する「屋内安全確保」を検討する際、次の3つの条件を確認するよう示されています。
家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていないこと。水の流れや地面が削られることによって、建物が倒壊・流失する危険が想定される区域ではないかを確認します。
過ごす部屋が、想定される浸水の深さより高いこと。「2階だから」ではなく、ハザードマップの浸水想定と照らし合わせます。
水が引くまで生活を続けられる備えがあること。孤立やライフラインの停止を踏まえ、水や食料などを確保しておく必要があります。
土砂災害の危険がある区域では、原則として、その場所を離れる避難が必要です。また、浸水が続く時間など、ハザードマップに載っていない情報もあるため、わからない点は平時に自治体へ確認しておきましょう。
参考:内閣府・消防庁「屋内安全確保の3つの条件」
犬と一緒に家にとどまるなら、人の備えに加えて、犬の飲み水やフード、必要な薬、排泄する場所についても考えておく必要があります。
一方で、自宅で安全を確保できることが確認できているなら、危険を冒して外の避難所へ向かう必要はありません。避難とは、必ず学校や公民館へ行くことではなく、危険を避けて安全を確保することだからです。
ここで混同したくないのは、事前に条件を確認して家にとどまることと、逃げられなくなって上階へ移ることは別だという点です。
避難所では、犬と一緒にいられる?
避難先について調べると、「同行避難」という言葉が出てきます。
これは、飼い主がペットを連れて安全な場所まで避難する行動のことです。避難所で、犬と飼い主が同じ部屋で過ごせるという意味ではありません。犬が過ごす場所や受け入れ条件は、自治体や施設ごとに確認する必要があります。
参考:印西市「ペットと飼い主の災害対策」
「犬を連れていけますか」だけでなく、次のことも聞いておきたいところです。
水害のときに使える施設はどこか
犬が過ごす場所は屋内か、屋外か
キャリーやケージは持参するのか
飼い主は、どのように世話をするのか
また、地震のときに行くつもりの施設が、水害でも安全な避難先になるとは限りません。施設の場所と、今回の災害に対する安全性、開設状況を確認することも必要です。
避難先は、指定された施設だけではありません。安全な地域にある親戚・知人の家や、受け入れを確認した宿泊施設なども選択肢になります。行き先の災害リスクを確認したうえで、犬を連れていけるか、普段から相談しておけるとよいですね。
参考:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン〈一般飼い主編〉」、内閣府・消防庁「避難情報に関するポスター・チラシ」
犬を受け入れてもらえるか心配で、危険な家から出られなくなる。そうならないためにも、行き先は一つに絞らずに。
用意した道具で、本当に犬を連れて出られるだろうか
ここからは、まだ道路が安全なうちに移動するための準備の話です。
犬を抱っこしたり、キャリーを持ったりするだけなら、普段からしていることかもしれません。でも、そこに犬のフードや水、自分や家族の荷物が加わったらどうでしょう。
フードや水、薬、連絡先の控えなど、用意しておきたいものや避難先で確認することは、以前まとめた「ペット防災完全ガイド」で詳しくご紹介しています。ここでは、その持ち物を「誰が、どう運ぶか」に目を向けてみます。
犬を連れる人と、荷物を持つ人を分けられるのか。家に一人しかいない時間帯なら、どうするのか。
抱っこだけでなく、逃がさずに運ぶ準備を
環境省の一般飼い主向けガイドラインでは、犬にはリードをつけ、首輪が緩んでいないかを確認すること、小型犬はリードをつけたうえでキャリーバッグやケージに入れることなどが示されています。
「抱いていれば大丈夫」と考えるだけでなく、出発前から、犬が離れてしまわない状態をつくっておく。キャリーも、購入してしまっておくだけではなく、普段から入ることに慣れておきたい道具です。
参考:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン〈一般飼い主編〉」
それでも、雨音や人混みに驚いて、犬が離れてしまうことはあるかもしれません。迷子札の電話番号は、今つながる番号か。マイクロチップを入れているなら、どこに登録していて、情報が古くなっていないか。はぐれたときに犬が帰ってくる手がかりも、出発前の準備の一つです。身元の表示は「ペット防災完全ガイド」でも詳しく触れています。
大きな犬や歩行に介助が必要な犬、複数の犬と暮らしている家庭なら、家族だけで対応できるか、手助けをお願いできる人がいるかも、平時に考えておきたいところです。
例えば、雨の降っていない日に、用意した荷物を持って犬と玄関まで動いてみる。キャリーを持ったまま、靴を履き、扉を開けられるでしょうか。階段がある家なら、上り下りも含めて無理がないでしょうか。夜や停電のときなら、明かりを持つ手は残っているでしょうか。
そこで手が足りないとわかれば、荷物の分け方や家族の役割を相談できます。持ち出すものの優先順位も、落ち着いて見直せます。
「何を用意するか」に加えて、「どうやって一緒に出発するか」まで。
犬だけで留守番している時間は、どうしよう
仕事中に雨が強くなったら。電車が止まり、すぐに帰れなくなったら。家族がそれぞれ別の場所にいたら。
環境省のガイドラインでも、留守中の対応方法や協力体制、ペットの避難方法と役割分担を、家族や地域で話し合うことが挙げられています。
参考:環境省「一般飼い主向け 人とペットの災害対策ガイドライン」21ページ
大雨が予想される日に、外出や留守番の予定を調整できるか。家族の誰が家にいるか。安全に対応できる段階で、協力をお願いできる人はいるか。連絡が取れない場合はどうするか。
ただし、犬が心配だからといって、すでに冠水した道を無理に戻ったり、ほかの人に危険な救出を頼んだりすることは避けなければなりません。協力を相談する場合も、その人自身の安全を確保できることが前提です。
「何かあったら迎えに行く」だけでは答えにならない場面もあるからこそ、雨が強くなる前にできることを、家族で具体的にしておきたいと思います。
水が引いたあとも、いつもの散歩道とは限らない
家に戻れて、雨も上がって、やっといつもの散歩に出られる。そう思いたいところですが、浸水したあとの道には、流れてきた泥やごみ、割れたガラスなどが残っているかもしれません。
目に見えない心配もあります。犬にも人にも感染するレプトスピラ症です。ネズミなどの尿で汚れた水や土に触れることで、皮膚や粘膜から感染します。大雨や台風による洪水のあとは、汚れた水や土が広い範囲に流れ出るため、感染のリスクが高くなるとされています。
犬の症状には発熱、食欲がない、嘔吐、下痢などがあり、重くなることもあります。一方で、感染していても症状が出ないまま、尿に菌を出していることもあるそうです。
しばらくは、水たまりやぬかるみに犬を近づけないようにします。もし汚れた水に入った、飲んだかもしれないというときは、いつ、どんな水や泥に触れたかを動物病院に伝え、受診が必要か相談してください。発熱や食欲の低下、嘔吐などが見られたら、様子を見ずに早めに連絡を。予防のワクチンもあるので、散歩コースや暮らし方に合わせて、接種が必要かも聞いておけます。
人も同じように感染します。手や足に傷があるときは、泥水に触れる作業を避ける。片づけや犬を洗うときは、長靴やゴム手袋で肌を覆い、終わったら手をよく洗う。そのあと高い熱が出たら、泥水に触れたことを医師に伝えてください。
参考:埼玉県獣医師会「水辺に注意!~イヌのレプトスピラ症~」、福岡県「レプトスピラ症に注意しましょう」、神奈川県衛生研究所「レプトスピラ症」
「浸水したらどうしよう」を、雨が降る前の相談に
今回、最初に浮かんだのは、「水が来たら、犬をどうやって運ぼう」という疑問でした。
調べてみると、その答えは抱き方や道具だけではなく、自宅の危険を知ること、移動できるうちに判断すること、犬と行ける場所を確かめておくことにつながっていました。
災害は、備えていても思いどおりにならないことがあります。ここに書いたことだけで、すべての状況に答えが出るわけでもありません。
それでも、「わからないままになっていること」を、落ち着いて話せるうちに少しずつ減らしておくことはできます。
まずは、家族にこんなふうに聞いてみようと思います。
「大雨で家を離れることになったら、犬とどこへ行こうか。私が家にいないときは、どうしようか。」
ハザードマップを一緒に開いてみる。避難先の犬の受け入れ条件を確かめる。用意した荷物を持って、玄関まで動いてみる。
その相談なら、雨が降っていない今日でも始められます。
被害に遭われた皆さまと、そのそばで暮らす動物たちに、安心して休める時間が一日も早く戻ることを願っています。
※この記事は、大雨による河川の氾濫や内水氾濫への備えを扱っています。津波など、別の災害にはその災害に応じた避難が必要です。実際の避難では、お住まいの自治体の最新の避難情報、気象情報、周囲の状況を確認し、身の安全を最優先にしてください。避難先の開設状況やペットの受け入れ条件は、地域・施設・災害の状況によって異なります。愛犬の体調や予防接種については、かかりつけの獣医師にご相談ください。
※公的資料の確認日:2026年9月25日。
朝晩は涼しいのに、昼はまだ暑い。9月の犬の散歩で迷いやすい時間帯
夕方、玄関を開けると、思ったより涼しい風が入ってきました。
犬はもう散歩へ行く気で、こちらを見ています。これなら大丈夫そうだとリードを持ち、外へ出る。ところが、しゃがんでアスファルトに触れてみると、まだ昼間の熱が残っている。
「もう出てもよいだろうか。それとも、もう少し待ったほうがよいだろうか」
9月の散歩は、真夏よりかえって迷うことがあります。空気には秋が来ているのに、犬が歩く足元には、まだ夏が残っているからです。
残暑のある日は、早朝を第一候補に。夜なら日没時刻ではなく、路面の熱が落ち着いてから。ただし、「朝6時」「夜7時」のように時刻だけで決めず、湿度、地面、愛犬の様子を重ねて判断します。
先に結論を言えば、これが9月の散歩時間を決める基本です。では、同じように涼しく感じる朝と夜では、何が違うのでしょうか。
9月は、空よりも地面のほうが季節が遅い
夏の盛りなら、「昼間は暑すぎる」と迷わず判断できます。難しいのは、朝晩の空気だけが先に涼しくなり始める時期です。
天気予報の気温は大切な手がかりですが、犬が受ける暑さは数字一つでは決まりません。湿度、日差し、風、地面から返ってくる熱、歩く速さ。それらが重なって、実際の負担になります。
人の顔の高さで風が心地よくても、地面に近い犬は、熱を持った舗装路のすぐ上を歩きます。環境省も、犬や猫は人より体高が低く、地面からの熱を受けやすいとして、暑い時期の散歩は早朝や夜などの涼しい時間帯にするよう呼びかけています。
晴れた日のアスファルトは、日中に受けた熱をすぐには手放しません。日が沈み、私たちが「涼しくなった」と感じたあとも、犬の足元だけは温かいことがあります。
この記事をまとめた2026年9月5日時点でも、気象庁は9月5日から10月4日までの平均気温について、全国的に平年より高くなる見込みを示しています。カレンダーが9月になったことより、その日の空と地面を見る必要がありそうです。
朝と夜、選べるならどちらがよい?
どちらかを選べるなら、残暑の強い日は早朝のほうが予定を立てやすいでしょう。地面が夜のあいだに冷え、これから気温が上がる前に歩けるからです。
ただし、朝ならいつでも安心というわけではありません。出発時は涼しかったのに、折り返すころには日が差し、帰り道で急に暑くなることがあります。
朝は「出る時刻」より「帰る時刻」を決める
朝の散歩では、何時に玄関を出るかだけでなく、何時までに戻るかを考えます。日の出後に気温が上がりそうな日は、遠くまで一直線に歩かず、自宅の近くを回る道を選びます。途中で犬の様子が変わっても、すぐ帰れるからです。
前日の夜に翌朝の予報を見て、気温の上がり方が早そうなら、いつもより少し早く出る。時間を早められない日は距離を短くする。毎日同じコースを守るより、その日の環境に合わせて変えるほうが無理がありません。
夜は「日が沈んだ時刻」より「地面が冷めた時刻」
夜に注意したいのは、涼しい空気に安心してしまうことです。日中よく晴れた日は、日没後もしばらく舗装路に熱が残ります。
玄関先で一度かがみ、犬が歩く場所へ手を当ててみてください。触れてすぐ熱いと感じるなら、出発を遅らせるか、短い散歩に変更します。手で触れられれば必ず安全という判定ではありませんが、足元に残った熱へ気づくきっかけにはなります。
同じ時刻でも、広いアスファルトの道路と、日陰の多い道、土や芝生のある道では条件が違います。帰宅時間を遅くできない日は、時刻だけでなく、熱の残りにくい道を選ぶ方法もあります。
暗くなってからは、暑さとは別の注意も必要です。車や自転車から犬が見えにくくなるため、ライトや反射材を使い、飼い主さん自身も見えやすい服装を選びます。
犬が行きたがっていても、それは「暑くない」の合図ではない
わが家のモモは、散歩の気配を感じると気持ちが先に玄関へ向かいます。嬉しそうな顔で待たれると、いつも通り歩かせてあげたくなります。
けれど、散歩へ行きたい気持ちと、その日の暑さに無理なく耐えられることは別です。犬自身が「今日は短くしておこう」と距離を決めてくれるとは限りません。
出発前の元気だけで大丈夫と決めず、外へ出てからの呼吸、歩幅、立ち止まり方を見る。ときには、飼い主さんが先に帰る方向へ曲がる。その判断も、散歩の一部だと思っています。
玄関で迷ったら、三つのことを順番に見る
毎回たくさんの項目を確認しようとすると、散歩へ出ること自体が大仕事になります。迷ったときほど、次の三つに絞って考えると判断しやすくなります。
空を見る現在の気温だけでなく、湿度、日差し、風、これからの気温変化を見ます。暑さ指数(WBGT)も補助として確認します。
地面を見る直前まで日が当たっていなかったか、舗装路に熱が残っていないか、日陰や土の道へ変更できないかを考えます。
犬を見る食欲や元気はいつも通りか、すでに呼吸が荒くないか、その犬が暑さに弱い条件を持っていないかを見ます。
暑さ指数は、気温だけでなく湿度や日射などを考慮できる便利な情報です。ただし、本来は人向けの指標であり、その数値だけで犬の安全を保証するものではありません。犬種、年齢、体格、持病、暑さへの慣れ方によって負担は変わります。
この三つを見たうえで、「いつも通り歩く」「短いコースにする」「もう少し待つ」のどれかを選びます。散歩へ行くか、行かないかの二択にしないほうが、現実の暮らしには合わせやすくなります。
歩き始めてからの変化は、いつもの姿と比べる
犬は「少し苦しくなってきた」と言葉では伝えられません。それでも、毎日一緒に歩いている飼い主さんだから分かる、小さな違いがあります。
いつもより早く息が上がる。日陰へ入りたがる。歩く速度が落ちる。何度も立ち止まる。普段とは違う変化があれば、予定していた距離にこだわらず、そこで折り返します。休ませても激しいパンティングがなかなか落ち着かないときも、軽く考えないほうがよいでしょう。
過度なパンティングやよだれに加え、呼吸が苦しそう、嘔吐や下痢、ふらつき、ぐったりする、倒れるといった症状がある場合は、熱中症の可能性を考え、速やかに動物病院へ連絡してください。涼しい場所へ移し、冷たすぎない水で体を冷やしながら受診します。氷水などで急激に冷やすことは避けます。
短頭種、シニア犬、太り気味の犬、心臓や呼吸器に問題のある犬は、暑い環境でより慎重な判断が必要です。持病がある場合は、散歩できる気温や運動量について、かかりつけの獣医師へ相談しておくと安心です。
散歩を短くした日は、足りなかった時間を家でつくる
仕事や家族の予定があれば、毎日ちょうどよい時間に散歩できるとは限りません。暑い時間しか空いていない日もあります。
そのような日は、排泄のための短い外出と、路面が冷めてからの散歩を分けます。外で歩く時間を短くした分、室内でフードを探す遊びや、箱やタオルに隠した匂いを探す遊びを取り入れることもできます。
散歩が短いと、「こんなに少なくて大丈夫だろうか」と申し訳なく感じることがあるかもしれません。しかし、一日だけ距離を短くすることより、暑さの中で無理を重ねるほうが心配です。涼しい日に少し長く歩くなど、一日単位ではなく、一週間ほどの幅で調整してもよいのではないでしょうか。
9月の散歩時間は、毎日変わってかまわない
9月は、夏の散歩時間をある日突然終わらせる季節ではありません。早朝がよい日もあれば、夜まで待ったほうがよい日もあります。曇っていて歩きやすい日もあれば、湿度が高く、思ったより早く息が上がる日もあります。
毎日同じ時刻に歩くことより、今日の空、今日の地面、今日の愛犬を見ること。その積み重ねが、その犬に合った散歩時間をつくっていきます。
明日の夕方、風が涼しく感じられても、すぐにリードを持って出る前に、玄関先で一度だけかがんでみてください。手のひらに残る地面の温度が、「今日はもう少し待とう」と教えてくれるかもしれません。
参考情報
環境省「防ごう!ペットの熱中症」
環境省 熱中症予防情報サイト
気象庁「向こう1か月の天候の見通し」
American Veterinary Medical Association “Walking or running with your dog”
VCA Animal Hospitals “Hot pets - Not cool”
※本記事は一般的な情報をまとめたものです。犬の体調に異変がある場合や、持病のある犬の運動については、かかりつけの獣医師へご相談ください。
散歩の気配には目を輝かせるのに、首輪を手にした途端、すっと顔をそむける。その小さな仕草は、愛犬から届いた「少し気になります」という返事かもしれません。
犬が首輪を嫌がる理由は、慣れやしつけだけではありません。サイズ、重さ、素材の硬さ、金具の音、毛の挟まり、過去の経験、皮膚や首まわりの不調などが関係します。大切なのは、無理につけることではなく、犬が「どの瞬間に、何を嫌がっているのか」を確かめることです。
首輪を嫌がる仕草は、犬からの小さな返事です
首輪を見ると離れていく。頭に手を伸ばすと身を引く。バックルを留めた瞬間に固まり、装着後は前足で首元をかく。犬は言葉の代わりに、表情や体の動きで違和感を伝えています。
それを「わがまま」「散歩へ行けば忘れる」と片づけてしまうと、本当の原因が見えにくくなります。まず見たいのは、嫌がるかどうかだけではなく、どの動作の前後で表情が変わるかです。
嫌がるタイミング考えられること最初に確かめたいこと首輪を見たとき過去の経験、装着への警戒置いてあるだけでも距離を取るか頭や首に手を近づけたとき触られる不安、耳や首の違和感普段なでるときにも避けるかバックルを留めるとき音、毛の挟まり、締めつけ留める音だけでも反応するか歩き始めたとき重さ、幅、揺れ、リードから伝わる力首輪が上下したり偏ったりしていないかしばらくつけたあと擦れ、蒸れ、かゆみ、素材の硬さ赤み、脱毛、湿り気、においがないか
首輪を見ただけで避ける犬と、つけて数分後にかき始める犬では、必要な対応が違います。行動を細かく分けて見ることが、首輪を嫌がる原因を見つける最初の手がかりになります。
慣らす前に、首まわりと体調を確認します
これまで平気だった犬が急に首輪を嫌がるようになった場合は、しつけの問題と決めつけず、まず体の変化を考えます。
首輪を外し、毛をやさしくかき分けてみてください。皮膚の赤み、擦れ、脱毛、湿り気、かさぶた、いつもと違うにおいはないでしょうか。耳の後ろやあごの下にも触れ、首を引く、振り向く、声を出すといった反応がないかを確かめます。
首を動かしにくそうにする、歩き方が変わった、元気や食欲も落ちているといった変化がある場合は、慣らす練習より先に動物病院へ相談してください。皮膚の炎症や、耳、歯、首まわりの痛みなど、首輪以外の理由が隠れている可能性もあります。
「嫌がるから慣らす」のではなく、
「体に問題がないことを確かめてから慣らす」
この順番が、犬の小さな不調を見落とさないための大切な判断になります。
首輪そのものに、落ち着かない理由がないでしょうか
きつすぎる首輪と、ゆるすぎる首輪
首輪がきついと、首を曲げたときに縁が当たり、皮膚や毛が強く押されます。一方、ゆるすぎる首輪は歩くたびに上下し、バックルや迷子札の位置も大きく動きます。その揺れや振動を気にする犬もいます。
よく「指が何本入ればよいですか」と聞かれますが、指の太さや犬の毛量によって感覚は変わります。指の本数だけで決めず、首を一周触り、強く食い込むところや大きく浮くところがないかを確認することが大切です。
とくに柴犬のように換毛による毛量の変化が大きい犬は、同じ穴を使っていても、季節によって装着感が変わります。「昨日まで合っていた」という安心が、今日の体にもそのまま当てはまるとは限りません。
幅と重さは、体重だけでは決まりません
細く軽い首輪ほど快適とは限りません。引く力が強い犬では、適度な幅があるほうが力を受け止めやすい場合があります。一方、小柄な犬や首元への刺激に敏感な犬では、革の厚みや金具の重さが負担になることがあります。
私たちがサイズのご相談を受けるときも、首まわりの寸法だけではなく、犬種、年齢、毛量、頭と首の形、引きの強さなどを伺います。首輪は、輪の長さが合えば終わりではありません。その犬がどう動き、どのように一日を過ごしているかまで含めて考える道具だからです。
革の張りや金具の音も、犬には伝わっています
新しい革には、まだ犬の首の丸みに沿っていない張りがあります。使ううちに少しずつなじみますが、硬さを我慢させればよいわけではありません。バックルの近くが角のように当たっていないか、首を下げたときに革の縁があごの下へ触れていないかも見てください。
バックルが留まる小さな音、迷子札と金具が触れ合う乾いた音。私たちにはわずかな音でも、犬にとっては耳に近い場所で繰り返される刺激です。首輪だけなら平気なのに、迷子札をつけると気にする場合は、重さだけでなく音や揺れる位置も切り分けて考えます。
無理につけるより、安心できる段階を増やします
首まわりや首輪に問題が見当たらなければ、犬のペースに合わせて慣らします。目指すのは、押さえれば装着できる状態ではありません。首輪を前にしても身構えず、いつもの表情でいられることです。
首輪を「捕まえられる合図」から戻します
首輪を見ただけで逃げる犬には、すぐにつけようとしません。少し離れた場所に置き、犬が自分から見たり、においを確かめたりできるようにします。
近づけたときに体が固くなったら、それ以上進まず、落ち着いていられた距離へ戻ります。首輪が現れても追いかけられない。無理に捕まえられない。その経験を重ねることも、信頼を取り戻す大切な過程です。
触れる、回す、留めるを別々に考えます
背中をなでられるのは好きでも、頭の上から手が近づくことを苦手にする犬はいます。犬から見える位置で手を近づけ、まず首の横へ短く触れます。
触れられるようになったら、首輪を体に軽く当てる、首へ回す、バックルを留めるという動作を分けて進めます。顔をそむける、口元をなめる、耳を伏せる、体を低くするといった変化が見えたら、一つ前の段階へ戻って構いません。
一歩戻ることは失敗ではありません。犬が安心できる境目を、あなたが正しく受け取れたということです。
装着後は、首輪を忘れられる時間へ
無理なく装着できたら、好きな遊びやフード探しなど、首元から意識が自然に離れる過ごし方につなげます。初めから長時間つけたままにせず、落ち着いているうちに外します。
強くかき続ける、転げ回る、動けないほど固まる、呼吸が苦しそうに見える場合は、そのまま続けないでください。装着状態を見直し、必要に応じて動物病院や、罰や強制に頼らないドッグトレーナーへ相談します。
帰宅後、首輪を置く前に見ておきたいこと
毎回の確認を、特別な点検作業にする必要はありません。散歩から戻り、リードを玄関のいつもの場所へ掛ける前に、首輪を外して首元をそっとなでてみてください。
歩いたあとの首元には、犬の体温がまだ残っています。毛にできた跡、皮膚の赤み、湿り気を見ながら、首輪の裏面を指先でなぞります。革のざらつき、縁の硬さ、バックルの小さながたつきも、このときなら自然に確かめられます。
ここで一歩先に見たいのは、首輪の状態だけではありません。外すときに犬が顔をそむけるのか、ほっとしたように首を伸ばすのか、触れられることを心地よく受け入れているのか。犬の反応と道具の状態を一緒に見ることで、数字だけではわからない装着感が見えてきます。
「自分のつけ方が悪かったのでは」と心配になる方もいるでしょう。しかし、犬の小さな違和感に気づき、理由を考えようとしている時点で、あなたはすでに大切な見守りをしています。
犬が首輪を嫌がるときのよくある質問
首輪をつけると固まります。そのまま待てば慣れますか?
自然に慣れる犬もいますが、我慢させ続ければよいとは限りません。まずサイズ、重さ、硬さ、毛の挟まり、皮膚の状態を確認します。問題がなければ、首輪を見せるところから段階を分けて慣らしてください。
首輪を前足でかくのは、使い始めなら普通ですか?
初めての感触を気にして、一時的にかくことはあります。ただし、繰り返しかく、赤みや脱毛がある、皮膚が湿っている場合は、慣れだけで片づけず動物病院へ相談してください。
子犬には軽い首輪を選べばよいのでしょうか?
軽さより、成長に合わせて調整できること、肌に触れる部分が硬すぎないこと、抜けない範囲で適切な余裕があることも確認します。成長期は首まわりが変わりやすいため、同じ穴のまま使い続けず見直してください。
ハーネスに替えれば首輪嫌いは解決しますか?
首への刺激が原因なら、体に合ったハーネスで落ち着くことがあります。ただし、ハーネスにも擦れや抜け、動きにくさは起こり得ます。迷子対策用の首輪と散歩用ハーネスを併用する場合も、それぞれのサイズと役割を確認してください。
首輪に慣れる時間は、信頼を確かめる時間です
玄関で首輪を手にしたとき、犬が自分から近づいてくる。その姿は、散歩が楽しみだからだけではなく、首輪も、そこへ伸びるあなたの手も、安心できるものだと知っているから生まれます。
犬が首輪を嫌がるとき、急いで行動を直そうとしなくて大丈夫です。どの瞬間に顔をそむけるのか。外したあと、どこに毛の跡が残っているのか。その小さな返事を受け取ることで、首輪を替えるべきか、つけ方を変えるべきか、体を診てもらうべきかが見えてきます。
今日見つけた違和感は、失敗の印ではありません。これからの心地よさを整えるための、大切な手がかりです。明日の玄関では、今日より少し安心した表情で、愛犬と散歩へ出られるかもしれません。あなたと愛犬に合った歩幅で、その時間をゆっくり育てていってください。
夕方の6時を過ぎても、アスファルトはまだ日中の熱を抱えたままです。うちの柴犬のモモを連れて外に出ると、少し歩いただけで足取りが重くなります。正直に言うと、去年まではそこまで気にしていませんでした。ただ今年は、散歩の時間を朝か夜にずらすようになりました。
時間をずらした理由
アスファルトの表面温度は、気温が下がり始めてもすぐには冷めません。真夏の路面が火傷を引き起こすという話は、ニュースでも毎年のように取り上げられています。モモを見ていても、日中の散歩では途中で立ち止まって座り込んだり、いつもより舌の出し方が忙しなくなったりすることがあります。うちではそういう様子が見えたら無理に歩かせず、気になることがあれば早めに獣医さんに相談することにしています。
そうして今年は、散歩の時間を朝の涼しいうちか、日が沈んでからのどちらかにするようになりました。単純なことですが、これでモモの足取りはずいぶん楽になったように見えます。
暗い時間の散歩で変わったこと
時間を変えてみて気づいたのは、暗い中での散歩は日中とは少し勝手が違うということでした。モモはしつけもできていますし、普段は落ち着いて歩くのですが、他の犬とすれ違ったり、可愛がってくれそうな人が近づいてきたりすると、急に前へ飛び出すことがあります。暗いと、そういう瞬間の動きが少し読みにくくなります。危ないというほどのことではありませんが、日中なら気にならなかった小さな戸惑いが増えた気がします。
それで、前から使っていた光る首輪を、今年もまた首元につけるようになりました。
革と光を組み合わせてみて
うちで作っている首輪は、ヌメ革と真鍮の金具を組み合わせたものです。サクラ犬具の七色に光るLED首輪は、そこに重ねて使ってもらえるように用意しているものです。革の首輪本体はモモのようにすっぽ抜けやすい子でも安心できるよう、フィット感を一番に考えて作っていますが、光る首輪についてはそれとは別に、壊れてしまった時の対応も含めて見ることが大切です。断線であれば工賃はいただかずに直していますが、送料はお客様のご負担になります。気になることがあれば一度見せていただければと思います。
使いつづけて気づいたのは、白い発光は、夜道で足元を照らすライトのような役割を果たしてくれて、とても便利だという事です。ただし、白色の光ついては少し注意が必要です。実は、LEDは色によって光る時間(消費電力)が結構違うのです。白は短めで、目安は1時間半に満たないくらいです。赤や緑、青といった単色なら3時間半ほど、ピンクや黄色は1時間45分ほど。七色にゆっくり切り替わるレインボーの低速なら5時間半近くもちます。うちでは長めに使いたい夜はレインボーの低速を選ぶことが多いです。充電式なので、電池を都度買い足す手間がないのも、地味にありがたいところです。
選ぶときに見ているところ
サイズ感については、首輪の下に重ねてつける方が多いです。頭からすっぽりかぶせられるくらいの余裕を持たせて使うケースが一番多いですが、着脱式なので、ぴったりめに首元に沿わせて使っている方もいます。もし届いてからサイズが合わないと感じたら、そのままにせずご相談ください。
暗い時間の散歩が増えるこの季節、モモの首元にはこの七色に光るLED首輪を添えています。気になる方はこちらから見てみてください。
七色に光るLED首輪はこちら
犬のアウトドア首輪はいつ必要?雨・水遊び・キャンプでも名前と連絡先を残す選び方
雨の日のサービスエリアで犬を車から降ろす。傘を開き、ドアを押さえ、リードを持ち替える。犬はいつも通りでも、人のほうが忙しい。
キャンプや旅行でヒヤッとしやすいのは、犬が突然「別の犬」になるからではありません。いつもなら一つずつ行うことが重なり、飼い主の手と注意が足りなくなるからです。宿の玄関、テントの出入り、川遊び後の着替え。短い切り替えの場面ほど、リードやドアから目が離れやすくなります。
そんな日に考えたいのが、雨や泥を気にせず使いやすく、名前と連絡先を残せる首輪です。アウトドア首輪は、いかにも頑丈そうな見た目を選ぶためのものではありません。普段と違う場所でも、首輪が身元を伝える役目を続けられるか。そのための一本と考えると、選ぶ基準が変わります。
山より先に、サービスエリアと宿を想像する
川や海へ行く犬なら、アウトドア首輪の必要性は分かりやすいかもしれません。けれど、実際には水に入らない旅行でも出番があります。サービスエリア、キャンプ場、コテージ、帰省先。どこも自宅より出入口が多く、知らない音やにおいがあり、飼い主も受付や荷物の片づけに気を取られます。
普段は落ち着いている犬でも、初めての場所では動きが変わることがあります。反対に、犬が特別に興奮していなくても、人がリードを持ち替える一瞬は生まれます。外出先での迷子対策は、「逃げやすい犬だからする」のではなく、いつもより条件が重なる日に備えるものです。
キャンプと聞くと、森や川の中で犬が走る姿を思い浮かべます。ところが、首輪の使いやすさが問われるのは、その前後です。雨の駐車場で犬を降ろす。宿に着き、荷物を抱えたまま部屋へ入る。川遊びのあと、犬を拭きながら濡れたリードを車へ戻す。こうした場面では、迷子札をあとで付けようと思っていたのに忘れたり、ぶら下がる札が毛の内側へ回ったりします。
首輪そのものに名前と電話番号が入っていれば、身元表示を別の部品として付け忘れにくくなります。揺れる札の音を嫌がる犬や、長い毛に札が隠れやすい犬では、直接プリントや一体型プレートが使いやすい場合もあります。方式の優劣ではなく、その犬の毛量や動き方まで含めて選びます。
もちろん、外出のたびに専用の首輪が必要なわけではありません。今使っている首輪が濡れたあとも扱いやすく、名前と電話番号が読め、金具にも不安がないなら、その一本で足りることもあります。
「防水」の二文字より、濡れたあとの使い勝手
商品説明で最初に目へ入るのは「防水」や「水に強い」という言葉です。ただ、首輪は一本の素材だけでできているわけではありません。ベルトが水に強くても、名入れ部分、縫い目、バックル、Dカンまで同じ扱いができるとは限りません。
選ぶときは、濡れたその瞬間より、帰宅後や翌朝を想像してみてください。泥を拭き取りやすいか。水分を含んで重くなりにくいか。文字がにじんだり、汚れに埋もれたりしにくいか。旅行中に一晩で乾ききらなくても、無理なく手入れできるか。外遊びでは、派手な性能より、この扱いやすさが効いてきます。
雨の日と車移動。目的地で付け替えるつもりの首輪は、荷物の奥に入ったままになりがちです。外遊び用を使う日は、自宅を出るときから着けておくほうが流れは単純です。
川・湖・海。濡れても壊れにくいかだけでなく、濡れた毛の上で文字が読めるか、砂や泥を落としやすいかも見ます。泳いでいる間の装着に向くかどうかは首輪ごとに異なるため、製品の案内も確認しておきたいところです。海辺では塩分と細かな砂が残るので、使ったあとは商品に合った方法で汚れを落とし、金具の動きも見ます。塩分が残るとカシメのさびにも繋がるので、真水で十分に洗い流し、水分をよくふき取ってください。サクラ犬具では、カシメ修理も受付しております。
キャンプと宿泊。首輪を洗ったり乾かしたりする間、犬の首元から連絡先がなくなることがあります。連泊や水遊びが続く旅行なら、予備の名入れ首輪が一つあると交代させやすくなります。予備は新品でなくても、文字と金具の状態がよいものなら役に立ちます。
本革の風合いが好きなら、毎日の首輪と水辺用を分ける方法もあります。一本ですべてをまかなうより、雨の日は気兼ねなく使える首輪、晴れの日は育てる楽しみのある首輪、と役割を分けたほうが長く付き合えることもあります。「防水」は手入れを省くためではなく、手入れをしながら使い続けやすくする性質と考えると、期待とのずれが少なくなります。
名入れは、見つけた人の目線で読む
名入れ部分は、近くで眺めたときにきれいかどうかだけで判断しないほうがよいでしょう。外で犬を保護した人は、濡れた毛や泥の付いた首輪を見ながら、どこに連絡先があるのかを探します。
長毛の犬では文字が毛の中へ入りやすく、水から上がったあとは毛束でさらに隠れます。反対に、情報をたくさん入れすぎると一文字が小さくなり、肝心の電話番号が読みづらくなります。表示面が限られるなら、犬の名前と、現在つながる電話番号をはっきり残す。まずはそれで十分です。
家で首輪を着けたら、少し離れて見てみるのも役立ちます。正面から見える必要はありませんが、首輪のどこに文字があるか分かるか、毛を少し分ければ番号を追えるかは確認できます。飼い主が場所を知っていても読みにくいなら、初めて見る人にはなおさらです。
AirTagを付けるなら、名入れを外さない
AirTagのような紛失防止タグと、名前入り首輪は同じ仕事をする道具ではありません。タグは飼い主が探すときの手がかりになり、名前と電話番号は、犬を見つけた人が連絡するときの入口になります。
探している飼い主に役立つ道具と、見つけた人に役立つ表示。その違いです。タグを使う場合も、目で読める連絡先を残しておけば、保護した人はその場で電話できます。名入れがあるから位置確認の道具はいらない、とも限りません。外出範囲や心配ごとに合わせ、別々の役割として考えるのが自然です。
買い替える前に、今の首輪を試してみる
新しい首輪を探す前に、今の一本を愛犬に着けて、次の外出を頭の中でたどってみてください。雨に濡れたあとも文字は読めそうか。宿で乾かしている間に使える予備はあるか。バックルやDカンに傷みはないか。電話番号は今もつながるか。
スマートフォンで少し離れた位置から首元を撮ると、毛に埋もれているか、文字の場所が分かりにくいかも見えます。そこで問題がなければ、無理に買い替える必要はありません。必要なのが新しい首輪ではなく、古い電話番号の修正や、旅行用の予備を一つ用意することだと分かる場合もあります。
外遊びの日に、いつもの一本で足りるか
雨、水遊び、泥汚れへの扱いやすさと名入れをまとめて考えたい場合は、アウトドア首輪から見ると用途を絞りやすくなります。日常使いを中心に、本革の質感や迷子札一体型を比べたい場合は、おなまえ首輪も選択肢です。素材や使い方から決めたいときは、うちの子に合う首輪タイプ診断で方向を整理できます。
首輪だけで迷子を防げるわけではありません。それでも、犬は自分の名前や電話番号を説明できません。雨の駐車場でも、水遊びの帰りでも、首元の数文字が読めることは、見つけた人が飼い主へ連絡するための、分かりやすいきっかけになります。
ヌメ革の首輪を一点ずつ手で着色する理由|サクラ犬具の色づくり
首輪は、犬具のなかでもとりわけ過酷な使われ方をする道具です。噛まれ、引っ張られ、雨に濡れ、ときに愛犬が口に近づける。だからこそ、どんな革を選び、どう色を入れるのか ── その一つひとつに、私たちは人の手と多くの手間をかけています。このページでは、その理由を正直にお話しします。経年変化を楽しむ革がお好きな方には、最初に向き不向きもお伝えします。
犬具の「色」は、なぜ難しいのか
財布やバッグであれば、革の色は見た目の問題で済みます。けれど首輪は違います。毎日身につけ、散歩で雨に濡れ、犬が前足で掻き、ときには口で触れる。一般的な革製品の「きれいに発色していればよい」という基準では、犬具には足りないのです。
色の入れ方には、大きく分けて二つの方法があります。そのどちらにも、犬具として使ううえでの弱点があります。
染料で染める方法革の芯まで色を染み込ませる方法です。発色は美しいのですが、水に弱く、雨や水遊びで色が落ちたり、にじんだりすることがあります。毎日の散歩で濡れる首輪には、不安が残ります。
顔料だけで着色する方法革の表面に色をのせる方法で、水には強くなります。ただし表面に色の層をつくるため、こすれや引っかきに弱く、使ううちに色が剥がれやすいという弱点があります。
つまり、片方を立てれば、もう片方が弱くなる。犬具にとって「水に強く、かつ表面も丈夫」という両立は、思うほど簡単ではないのです。
私たちの答え ── 無染色のヌメ革に、一点ずつ色を入れる
サクラ犬具では、まず色を染めていない無染色のヌメ革(植物タンニンでなめした革)から始めます。芯まで染料で染めてしまわないことで、革本来の質感とコシを残すためです。そのうえで、職人が一点ずつ、表面に色を入れていきます。
使うのは、水分をたっぷり含む高品質な着色剤です。革の風合いをつぶさず、それでいてしっかりと色をのせていく。刷毛、スポンジ、スプレーを色や仕上がりによって使い分け、ムラが出ないよう、一本ずつ様子を見ながら塗り重ねます。
色を入れたあと、もうひと手間。
色をのせただけでは、犬具には足りません。私たちはそのあと、熱と圧力をかけて色を革にしっかりと定着させます。さらに、革専用のコーティングを表面に施し、色の層を守ります。
この「熱で定着させ、表面を守る」という工程があるからこそ、顔料の弱点だった「表面の弱さ」を補い、発色も深く美しく仕上がります。手間はかかりますが、毎日使う犬具だからこそ、ここを省きません。
結果として、未加工の革に比べて、色落ちや色移りを抑えた仕上がりになります。水に強く、こすれにも強い。染料と顔料、それぞれの弱点を、工程を重ねることでつぶしていく ── それが私たちの色づくりです。
正直にお伝えすること ── 経年変化は、楽しめません
ひとつ、正直にお伝えしておきたいことがあります。この方法で色を入れた首輪は、ヌメ革が使い込むうちに飴色へと変わっていく、あの経年変化(エイジング)の表情は出ません。表面を色とコーティングで仕上げているためです。
革が日に焼け、手の脂で深い色に育っていく ── その変化そのものを楽しみたい方には、私たちの着色した首輪は向きません。その場合は、色を入れていない素上げのヌメ革の首輪をお選びいただくほうが、ご期待に沿えると思います。
私たちが色を入れた首輪でお届けしたいのは、「育てる楽しみ」ではなく、「最初の美しさを、できるだけ長く保つ丈夫さ」です。どちらが良い悪いではなく、目的が違う。だからこそ、選ぶときに知っておいていただきたいと考えています。
そもそも、なぜ「ヌメ革」を選ぶのか
ここまで「色」の話をしてきましたが、その土台となる革そのものについても、私たちには選んでいる理由があります。サクラ犬具が使うヌメ革は、植物のタンニン(渋)でなめした革です。世の中に流通する革の多くは、これとは違う方法でつくられています。
現在、世界で流通する革のおよそ8割は「クロム鞣し」という方法でつくられています。短時間で、柔らかく、丈夫に仕上がる優れた方法です。このとき使われるのは、人体に比較的影響の少ない三価クロムという物質です。
ただ、ここに一つ知っておきたい性質があります。鞣しの工程が適切に管理されないと、この三価クロムが酸化して、人体に有害な六価クロムへと変化し、革に残ってしまうことがあると報告されています。六価クロムは、肌に触れると皮膚への障害を引き起こすことが懸念されている物質です。
さらに見過ごせないのは、これが製造直後だけの問題ではないという点です。クロム鞣しの革は、日光や紫外線、気温の影響を受けて、使っているあいだに六価クロムへ変化することがあるとされています。実際、ヨーロッパでは2015年から、肌に触れる革製品に一定量以上の六価クロムを含むものの販売が規制されています。
植物タンニン鞣しのヌメ革は、そもそもクロムを使いません。だから、この「六価クロムへの変化」という心配が、構造的に起こらないのです。愛犬が毎日身につけ、ときに口で触れる首輪だからこそ、私たちは手間のかかるこの革を選び続けています。
※ クロム鞣し革のすべてが有害という意味ではありません。適切に管理・処理された革は規制基準を満たしています。ここでお伝えしたいのは、ヌメ革にはその懸念がそもそも生じない、という素材選びの考え方です。
なぜ、機械でまとめて塗らないのか
これだけの工程を、一点ずつ手作業で行えば、当然ながら時間も手間もかかります。大量に、安くつくることはできません。それでも手で色を入れ続けているのは、革が一枚ごとに違うからです。
同じヌメ革でも、部位によって色のしみ込み方やキメが変わります。一本ずつ革の表情を見ながら塗り加減を調整しなければ、均一で深い発色は出せません。2011年から犬具をつくり続けてきて、ここだけは効率化できないと考えています。愛犬が毎日身につけるものだからこそ、一点ずつ向き合う。それが、私たちの色づくりです。
色選び・サイズ・名入れのご相談
ツートーン首輪では621通りの色の組み合わせから、愛犬に合う一点をお選びいただけます。HBカラーは、ショクレス着色本革首輪です。サイズや名入れのご相談も承っています。
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マイクロチップが実際に役に立つのか? メリットと注意点
マイクロチップが義務化されたけど、子犬を引き渡しされた時点ですでに装着されており、メリットや必要な注意点など良くわからないままの方も多いと思います。マイクロチップ技術は、大変優れた技術ですが、多くの注意点もあり、理解を深める必要があります。
マイクロチップ装着の主なメリットとしてペットが迷子になった際に、役に立ってくれる事を期待するケースが多いようです。
マイクロチップの効果測定として、大変興味深いアメリカでの調査分析結果があります。
https://indoorpet.osu.edu/veterinarians/microchip
マイクロチップを装着してシェルターに入った動物の情報を記録している53のシェルターを対象とした研究では、以下のことがわかりました。※検出率は、100%ではありません。検出できないケースとしては、検出技能やチップ、デバイス感度の問題などが考えられます。
□マイクロチップ登録済の迷い犬・迷い猫の飼い主がみつかった 73%(犬:74%、猫:63.5%)□74%の飼い主が動物の返還を希望(犬:76%、猫:61%)□ シェルターの飼い主への返還率の中央値は、マイクロチップを装着した犬は全迷子犬の2.4倍(52.2%対21.9%)、マイクロチップを装着した猫は全迷子猫の21.4倍(38.5%対1.8%)□飼い主が見つからなかった主な理由は、電話番号の間違いや切断(35.4%)、飼い主が電話に出なかったり手紙に返信しなかったり(24.3%)、マイクロチップの未登録(9.8%)、メーカーと異なるデータベースに登録されているマイクロチップ(17.2%)など
マイクロチップを装着するだけでは、完全な身元確認ができるわけではありません。ペットとの再会を成功させる可能性を最大限に高めるために、以下の点を覚えておいてください。
マイクロチップは GPS ユニットではありません。 マイクロチップ技術は役に立ちますが、犬や猫を見つけたり追跡したりするのには役立ちません.
Microchip のレジストリ情報は、所有権を証明するものではありません。 マイクロチップは、スキャンした人に大量の情報 (避妊/去勢された状態、種、品種などの情報) を提供できますが、所有権の証明としては機能しません。犬と猫は、動物保護施設、レスキュー グループ、獣医事務所、およびその他のグループによって日常的にマイクロチップが埋め込まれています。あなたのペットがあなたの家族に加わる前にマイクロチップを埋め込まれていた場合、すべての登録情報が正確で最新であることを確認するのはあなたの責任です.
日本で統一して流通されているマイクロチップはISO11784/5に準拠しているFDX-Bという規格になり、起動周波数は134,2kHz、コード体型は15桁の数字で表れます。134.2 kHz は、主に世界中で使用されている ISO 規格 (国際標準化機構) です。環境省は、登録データベース(AIPO)の一元化をすすめておりますが、2022年6月1日以前の登録の場合は、登録団体が複数にわたり、有資格者によるスキャンができても照会できない可能性があります
マイクロチップ技術は素晴らしいものですが、ペットは常に迷子札つきの首輪を着用する必要があります。視覚的な識別は、ペットと再会するための最も効果的で簡単な方法です。特に住所や電話番号の変更後は、すべての情報(登録データ、迷子札連絡先など)を定期的に更新する必要があります。
ペットの健康へのリスクはごくわずか注射部位周辺の炎症の報告がいくつかありますが、これは主に炎症が癌の発症に関連しているため、犬の健康と幸福に非常に小さなリスクをもたらします. それにもかかわらず、ほとんどの獣医師は、マイクロチップの利点がリスクをはるかに上回ることに同意しています
ペット誘拐増とマイクロチップ問題
コロナ禍において欧米を中心にペット需要が世界的に高まっている。
その陰で、飼育放棄やパピーミルなどの悲しい現実が増えている事も現実問題として憂慮すべき事態なのである。
英国では、ペット誘拐が深刻化しているという。
英政府は9月3日、イングランドで「ペットの誘拐」を新たな刑事犯罪として定める方針を明らかにした。イギリスでは新型コロナウイルス対策のロックダウンの最中、ペットの盗難事件が増加したという。
英政府、「ペット誘拐」を新たな刑事犯罪に コロナ禍で盗難増加
日本では、来年6月からマイクロチップ義務化になる。マイクロチップは飼育放棄などに対する強力な抑止力となる事を期待できる反面、個人情報の取り扱いに懸念がの残るのも事実である。マイクロチップに紐づく個人情報は、民間の企業や団体で管理される事となるのだが、今まで以上に厳重なセキュリティ管理をしないとデータベース侵害者の餌食やデータベースに関わる問題になりかねない。
海外では、ペットのマイクロチップ登録データ侵害が問題となる例も既にでており、問題となる事をさける為にも事前の対策を是非熟慮して行ってほしいと願う。
最近では、英国全土で900万人のマイクロチップによるペット情報を登録している団体Petlogが顧客データを失ったとして非難されているというニュースが記憶に新しい。登録情報に関係のない第三者の表示が出てきたり、登録が消えたという問題がSNSを中心に多数報告されている。Petlogは情報は安全だと説明する一方、すべてのユーザーに新しいアカウントの作成を要求し、作成する必要がある理由については一切説明していない。
この問題が起きた時期にロックダウン下における英国のペット誘拐が増えていった。偶然かもしれないが、マイクロチップ情報が消失しているのであれば、誘拐犯にとっては好都合だろう。
安全に安定したデータベース運営し個人情報を管理するにはそれなりに費用がかかる。余計なお世話かもしれないが、マイクロチップ一回のみの情報登録費用だけで運営されるのは心もとない。ITセキュリティに関わる事件は、年々増加傾向にあり、今後必要なセキュリティ予算も増加傾向を示す可能性がある。持続的運営が適切になされるように、情報管理システムの安全性を第三者が定期的に監査し、管理団体がその管理運営に必要な費用を継続的に捻出できるような仕組みづくりや法整備の検討も必要かもしれない。
サクラ犬具のレーザー加工はひと味違います!
10年近くレーザー加工の首輪製品を販売しておりますが、ここ最近になって『こちらのレーザー彫刻もすぐ消えますか?』と同様の質問を頂く事が多くなりました。
どうやら、簡易的なレーザー加工機で迷子札などを販売している事業者様が最近増えている為だとわかりました。安価なホビー用の簡易的レーザー加工機では、深く綺麗に彫刻する事は難しい為、そのような加工機で綺麗に彫刻するには焦げ目がつくくらいの浅い加工になります。
当製作所では、120wの高出力工業用レーザー加工機を採用し綺麗にしっかりとした彫刻ができます。
※ホビー用は数W~20wくらい。名入れ加工などに用いられる工業用の主流は40-80wです。より綺麗な彫刻を実現する為にサクラ犬具製作所では、120wのハイエンドクラスレーザーで加工しています。※高出力で革にレーザー照射すると、とてつもない煙が出てきますので、ハイパワーのレーザー加工用脱臭集塵機も必要です。
写真は、首輪を加工しているレーザー加工機で切断彫刻した木製のコースターです。しっかりとした深さの彫刻と綺麗な切断面が確認できるかと思います。ある程度の出力と性能がないと難しい加工となります。
さらに当製作所で製作したレーザー彫刻おなまえ首輪は、コーティング加工をしており彫刻面を強化しています。レーザー加工に用いるヌメ革は、シミになりやすく、コーティング加工は長年のノウハウです。
もちろんヌメ革ですので、経年変化で色の濃さにより読みづらくなる事はありますが、レーザー加工によるしっかりとした凹凸がありますので、まったく読めなくなることはほとんどないかと思います。
サクラ犬具のレーザー加工はひと味違いますので、是非お試しください。
■おなまえ首輪■
猛暑の散歩には細心の注意が必要
海外の記録的猛暑がニュースになっていますが、2021年の日本の夏にも注意!
梅雨が明け7月後半から8月は高気圧の勢力強まり広範囲の猛暑が予想されています。
快晴日和で喜ぶペットを目の前にいざ散歩したくなりますが、夏の季節におけるペットの安全を確保する為に、細心の注意が必要です。
日中40度を超える猛暑日になる可能性も考えられます。いつもどおりの散歩コースでも体温調節が苦手な犬にとっては、過酷な状況になる事も考えられます。夏は出来る限り直射日光下の散歩は避け、早朝や日が暮れ始めてからの散歩がおすすめです。
意外な盲点が『アスファルト』です。真夏のアスファルトは、60度以上を超える高温になることもあり肉球がやけどする事もあります。日中の気温が高いと、日が暮れて時間が経ってもアスファルトがまだ高温の場合がありますので、お散歩前に路面に実際手を付けるてみて確認してみてください。
日陰のない広場(ドッグラン)などで遊ばせる事も危険です。日中遊ばせる場合は、ペットが休憩できる日陰のある場所を選んで水を必ず容易してください。
車中の放置も危険です。車中は、あっという間に高温になり命の危険にさらされてしまいます。
http://176.34.59.152/?p=2481
ペットや動物がCOVID-19に感染した症例について
2月に紹介したCOVID-19における、ペットとの接し方に関する情報をお伝えした時には、ペットへの感染は報告されておりませんでしたが、新しいニュースがいくつかありますのでご紹介します。
http://176.34.59.152/?p=2610
日々、新型コロナウイルに関する情報が世界中で報告されていく中、ペットや動物への感染が確認されたケースがいくつか出てきています。
新型コロナ、犬への感染確認 香港患者のペット
ペットの猫が新型コロナに感染 香港
トラが新型コロナウイルスに感染、ペット以外で初
科学誌サイエンスで発表された研究結果によると、感染しにくい動物として『犬、鶏、ブタ、カモ類』感染しやすい動物として『ネコ、フェレット』とし、ネコ間では飛沫感染をした。
フェレット、猫、犬、およびその他の家畜のSARSコロナウイルス2に対する感受性 -サイエンス誌
報告されている症例は、ごく少数の為、過度に恐れる必要はないかもしれませんが、新型コロナウイルスに関しては未だわからないことも多く、万が一の可能性や危険性を考慮した疾病予防の基本に則り人間同様の感染拡大防止策をもってペットと接する事が望ましいはずです。
CDCのガイドラインでは『感染時に世話しなければいけない時は、フェイスマスクを着用し、ふれあい、キス、舐めや食べ物の共有をさけるべき』と説明しています。
特にネコは、感受性が高いという研究結果も出ている為、大変苦しい時期ではありますが、ペットの為にも感染拡大防止を徹底するようみんなで力を合わせて努めましょう。
新型コロナウイルスがペットに移る可能性は? 2020/02/24更新
新型肺炎が急拡大し、日本国内でも感染症対策が急務となっております。
既知のコロナウイルスとして、6種類の人に感染するヒトコロナウイルス(HCoV)と犬コロナウイルス(CCoV)、猫コロナウイルス(FCoV)、猫感染性腹膜炎ウイルス(FIPV)が主に知られています。
ヒトコロナウイルスは、突然変異の起きやすいRNAウイルスの為、ヒト → ペットの間の感染が起きる可能性は否定できませんが、通常は種の壁を越えて感染する事はほとんどないと考えられています。
そして、今回広まっている新型コロナウイルス(2019-nCoV)の場合はどうなのか?
万が一、ペットの飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合の対処方法を米国福祉省のCDC(疾病予防管理センター)がいち早く公開しました。
病気の時はペットや他の動物を扱わないでください。2019-nCoVでペットや他の動物へ感染するという報告はありませんが、いくつかのタイプのコロナウイルスは動物に病気を引き起こし、動物と人の間で広がる可能性があります。本ウイルスに関してさらに詳しくわかるまでは、動物のとの接触をさけ、動物が近くにいる場合やペットの世話をしなければならない場合は、フェイスマスクを着用してください。 米国福祉省CDC より
このウイルスに関して、分かっている事は非常に少なく、人や動物への影響も解明されていない部分が大きい為、万が一の可能性や危険性を考慮した疾病予防としての原則をするべきだという事だと思います。
※2020/02/24更新
米国CDCは、ペットの取り扱いに関する情報を更新しました。現時点で、ペットに感染したという報告はされおらず、COVID-19に感染した場合は、引き続きペット接触を制限する事を奨励しています。感染時に世話しなければいけない時は、フェイスマスクを着用し、ふれあい、キス、舐めや食べ物の共有をさけるべきだと付け加えました。
今回のウイルスは、物の表面において平均4-5日間生存する可能性(最大9日間)が指摘されています。ウイルスの生存期間が長い為、ペットに感染していなくてもペットにウイルスが付着し運ぶ媒介になる可能性もありますので注意しましょう。
第三者が自分のペットと触れ合う時も十二分に注意が必要です。
感染を広げない為にもペットに触れる第三者、飼い主どちらかが、万が一感染者であった場合を考慮する必要があります。
大切なペットを守るには、まずは、飼い主が自身の身を守る必要があります。ヒト-ヒト感染においても、過小評価する報道も多くありますが、あとで後悔しない為にも、出来る限りの対策をしておきましょう。
18世紀には闘牛犬だった『ブルドッグ』大きな健康問題
体高31-40cm 体重 18-25kg
18世紀にイギリスで行われていた犬と牛を戦わせるブルベイティングという見世物をする為に使われた犬である。祖先にはマスティフ系の血筋を引くバンドッグと呼ばれる警備犬だったとされ、ローマ時代には、イギリスに口の大きな闘犬が存在していた事が知られている。
現代で知られているブルドッグは、極端に鼻が短く、足も短く、18世紀に闘犬として、活躍していたブルドッグとは似ても似つかない姿恰好となっている。これは、スタンダードに則った極端な解釈による交配の結果だとされている。
選択的交配の結果、性格も闘犬だったころとは、変わり穏やかで従順な性格となった。
その一方で、極端に短い鼻は、呼吸器障害を抱えている事が多く【短頭種起動症候群】とよばれ、遺伝病として命にもかかわる深刻な障害のケースが少なくない。
ブルドッグは股関節形成不全が多い。そして、その特徴的な体形から自然分娩による繁殖は難しく80%以上は、帝王切開による出産とされる。
ブルドッグは、食欲旺盛で太りやすく、毎日の運動は必須。適切な運動をしないと、肥満による心疾患、呼吸器疾患や関節疾患になりやすくなり、たるんだ皮膚は、清潔にしてあげないと皮膚病になりやすくなる。
2008年にドキュメンタリー『犬たちの悲鳴 ブリーディングが引き起こす遺伝病』がBBCで放送され、短頭種をはじめとする、極端なブリーディングが批判を浴び、イギリスのケンネルクラブは、極端な解釈にならないようスタンダードを改定(2009年)した。当時の報道によれば、その改定により、しわが少なく、口が長くなり、体高が高くなってより健康的な犬種規格になったようである。
全てのブルドッグが障害を抱えているわけではない。健全な犬については、様々な研究か行われており、ブルドッグは、より首が長く、鼻孔の大きな犬が呼吸しやすく好ましいとされる。
犬が迷子になる3つ理由 習性を知って早期に解決
『うちの子に限って迷子になんてならない』と思っている場合は、注意が必要です。
犬の習性を知り、迷子になる危険性を理解した上で事前の対策。迷子になってしまった場合は、犬の習性を理解し、早期発見に役立てましょう。
犬が迷子になる大きな3つの理由
■そこに逃げ道があったから
ドアや門が開いたり、散歩時にリードを落としたり、係留チェーンに繋がれていない状況下で、探検する好奇心に勝てず、飼い主を無視して逃げ出してしまう事は珍しい事ではありません。
ある日突然、柵などを飛び越えたり、チェーンやリードを噛み切ってしまう事もあります。
■パニック
普段飼い主の元から絶対に離れる事がない犬でも、雷やサイレン、バイクなどの大きな音やケガ、災害発生時など、普段と違うシチュエーションにおかれた場合、パニックで逃げ出してしまう事があります。パニックで逃げ出してしまう犬の多くは、早く遠くまで人との接触を避けて移動する為、保護する事が最も困難です。
■ 繁殖行動
犬の嗅覚は、最大で人間の約一億倍。メス犬の発情期特融の臭いは、オス犬へ非常に強い刺激を与えます。オス犬は、そのにおいをかぎ分け、生殖本能により脱走を試みる場合があります。メス犬も、発情期は、ホルモンバランスにより落ち着きがなくなり神経質になる傾向があり、普段と違う行動やストレスにより脱走してしまう可能性もあります。
犬の気質
■人が大好き
家の近くでみつかりやすく、近所の人に保護されるケースが多くあります。
■攻撃的
脱走当初は、見知らぬ人を避けて移動し、長距離移動をする可能性があります。そして、空腹になると、人間への接触を試みる事もありますが、攻撃的な為、保護施設職員など犬に対して慣れた人が保護する必要があり、保護施設に収容されるケースがあります。一方、人から捕獲されることを警戒し、野良犬のような行動をとる場合もあります。
■臆病
虐待や生まれ持った気質により人を恐れている場合、犬は、人を拒絶します。ひとけを避けて遠くまで移動する可能性もあります。ひとけのない公園や森の茂みに逃げてしまう事も考えられます。
犬の気質は、単純ではなく日本犬のように人大好きだけど、攻撃的な一面をもっているケースもあります。その場合は、いずれのケースも考え捜索する事が必要です。
筆者が子供のころに飼っていた柴犬は、柵を飛び越えで脱走すると2-3日くらい放浪して、帰ってくる事もありました。人が大好きな犬でしたが、好奇心旺盛で攻撃的な一面もあり脱走すると遠くへと遠くへと逃げてしまったのです。しかし、家は大好き、2-3日すると何事もなかったように家に戻り犬小屋で寝ていたなんて事もありました。
逃げ出した環境
■天候
気温が比較的安定している天気の良い日の場合は、より遠くへ移動する可能性があります。暑い夏や寒い冬、大雨のなかでの行動は制限されるでしょう。
■周辺環境
住宅地では、犬は最も通りやすい障害物のない道を歩く傾向にあります。急な坂道やフェンス、交通量の多い幹線道路などは、犬の移動方向に影響をあたえる可能性があります。人口密度も影響します。自然の多い環境では、市街地と比べて犬はより遠くへ移動します。また、人口密集地でも夜などひとけのない時間帯に脱走した場合は、より遠くへの移動を考える必要があます。
■犬の見た目
大型犬の場合は、人も犬を避けようとする為、近所の人が保護してくれる可能性は殆どないでしょう。大型種でも、人懐っこいレトリバー種などの場合は、他の大型犬にくらべれば、親近感もつ人が多かもしれません。みんなが知っている代表的な純血種(チワワやトイプードル、柴犬など)は、多くの人が飼い犬が脱走したのだろうと推測する為、保護される可能性が高まります。あまり知られていない犬種や混血種の場合は、野良犬かもしれないと人々は、警戒します。
犬が迷子になった場合は、早期の行動が解決への近道となります。保護施設での殺処分などの悲しい出来事を起こさない為にも最善を尽くしましょう。
愛犬が迷子になったら何をすべきかは、以下をご参考下さい。
http://176.34.59.152/?p=307
http://176.34.59.152/?page_id=315



