犬がお尻をくっつけて座るのはなぜ?信頼のサインとは限らない

ソファに座ると、犬がくるりと背を向け、お尻をぴたり。顔を見せてくれないのはなぜでしょう。そばで落ち着きたい、体を預けたいという気持ちの表れかもしれませんが、「信頼している証拠」とひとつに決めることはできません。まずは、そのときの体の力みや、犬が自分から離れられるかを見てみましょう。

お尻を向けるのは、距離を縮める方法かも

犬は、人のように「顔を向けることが親しさの合図」とは限りません。背中やお尻を人に寄せて座るのは、近くにいたい、体を預けると落ち着く、といった理由かもしれません。犬の気持ちをその姿勢だけで断定はできませんが、顔を向けないからといって、避けられていると考える必要もありません。

たとえば、床に座った飼い主さんの脇に犬が腰を下ろす。服越しに、体のあたたかさと、じわりとかかる重みが伝わります。犬は人の顔を見つめるかわりに、背中をそっと預けているのかもしれません。人間から見ると、なかなか大胆な「お尻でのごあいさつ」です。

かわいさより、全身の様子を手がかりに

同じ座り方でも、くつろいでいるのか、ただその位置に座っただけなのかは周りの様子で変わります。体がゆるみ、呼吸が落ち着いていて、犬が自分で向きを変えたり離れたりできるなら、無理に顔をこちらへ向けなくてもよさそうです。背中を撫でるかどうかも、犬が近くにいるからと自動的に決めず、触れたときの反応を見てください。

反対に、体がこわばる、何度も座り直す、触れると避けるといった様子があれば、いったん触るのをやめて、犬が選べる距離を残します。いつもと違う行動が急に続く、痛そうに見えるなど飼い主さんが気がかりなら、行動の意味を推測し続けず獣医師に相談してください。ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、吐くなどの様子があれば、犬具やしつけの工夫より受診を優先します。

「信頼の証」と決めつけないほうがいい理由

犬の行動をひとつの感情に結びつけると、犬がその場で何を選んでいるかを見落とすことがあります。お尻を寄せてくるのは親しさの表れかもしれませんが、座る向きがたまたまそうなっただけかもしれません。大事なのは、かわいい解釈を当てることより、犬が落ち着いていて、離れたいときに離れられることです。

サクラ犬具製作所でも、犬具で支えられることと、体調や行動の変化を専門家に見てもらうことは分けて考えています。犬具屋としては、この場面でまず優先したいのは、姿勢を直すことではなく、犬が選んだ距離を尊重することです。

今日から試せる実践Tips

犬がお尻を寄せて座るそばで、飼い主が手を出さずに様子を見ている

お尻をくっつけてきたら、すぐに抱き寄せたり、顔をこちらへ向けたりせず、まず一呼吸おいて全身を眺めてみましょう。体がゆるんでいるか、自分で動けるか。それを見てから、触れるかどうかを決めれば十分です。今日、犬が隣に座ったときは、手を出す前にその姿勢をひと呼吸ぶん眺めてみてください。

関連する記事

Comments

spot_img

Instagram

Most Popular