寝る時間になると、犬がベッドに上がってくる。いっしょに寝るか、寝床を分けるかは、どちらかが正解という話ではありません。飼い主さんも犬も休めているかを見ながら、寝室への出入りや寝る場所のルールを決めましょう。
一緒に寝るか別々に寝るかは、休めているかで考える
同じベッドで寝ることを選ぶなら、飼い主さんが眠れているか、犬も夜のあいだ落ち着いて過ごせているかを見ます。寝返りのたびに目が覚める、犬が何度も場所を移る、朝になると寝場所が変わっている。こうした様子は、寝る場所を見直すきっかけになります。ただし、それだけで理由を決めつけることはできません。
別々に寝る場合も、寝室の中に犬の寝床を置く方法と、別の部屋で寝る方法があります。家の間取りや家族の生活時間に合わせ、犬がいつもの寝場所で落ち着けるかを見て選びます。飼い主さんが無理をして同じベッドに迎え続ける必要はありません。
犬具を作る側から見ると、私は「いっしょに寝るか」より、夜のあいだ無理なく続けられる配置かを先に考えます。ベッドの上だけに選択肢を絞らず、犬が使える寝床も確保しておくと、家の中で場所を選びやすくなります。
寝床のルールは、家族でそろえて伝える
犬をベッドに上げる日と上げない日が家族それぞれで違うと、犬にとって寝室での決まりが分かりにくくなることがあります。必ず混乱するとは限りませんが、まず家族のあいだで「ベッドに上がってよいか」「寝る場所はどこか」を決め、同じ対応を続けてみてください。
ベッドに上げない方針なら、犬の寝床をどこに置くかも決めます。寝室の中に寝床を設けるのか、別の部屋にするのかは、犬がその場所で落ち着いて休めるか、家族が夜間に世話をしやすいかなど、暮らしの条件に合わせます。急に場所を変えるより、今の寝場所と新しい寝場所のどちらで落ち着くかを見ながら決めましょう。
夜間に犬が動くときは、寝室へ入ろうとするのか、寝床を移るのか、起きて家の中を歩くのかを観察します。見えた行動を手がかりに、寝床の場所や出入りの決まりを調整できます。行動だけで不安や体調の原因を断定するのは避けてください。
ルールを変えるなら、まず寝床の場所から
これまで一緒に寝ていたけれど分けたい、あるいは別の部屋で寝ていた犬を寝室に迎えたい。そんなときは、いきなり複数の決まりを変えず、寝床の位置や寝室への出入りなど、変える点を絞ってください。変えた後に犬がどこで休むか、家族の睡眠に影響が出ていないかを見て、必要なら配置を調整します。
犬が寝床で休めない、夜間の行動が急に変わった、あるいは体調の心配があるときは、寝室のルールだけで解決しようとしないこと。ぐったりしている、呼吸が苦しそう、立てない、嘔吐するなどの症状がある場合や、飼い主さんが心配な場合は、犬具や寝床の工夫より獣医師などの専門家への相談を優先してください。
今日から試せる実践Tips

今夜すぐに寝方を決めきらなくてもかまいません。まず、犬が実際にどこで休んでいるかと、飼い主さんが眠れているかを見て、寝床を置く場所を一つ決めます。そのうえで、ベッドに上げるかどうか、寝室への出入りをどうするかを家族でそろえましょう。
寝床を分けるなら、犬が普段から休んでいる場所を候補にし、いきなり遠くへ移すのではなく、落ち着いて使える位置を探します。決めた後も、犬と家族の睡眠に無理がないかを基準に調整してください。寝る場所は、理想の形を一度で完成させるより、家族で同じルールを続けられることを優先します。


